【ICOブーム再来のカギとなるか】ICOの問題点を解決する「リバーシブルICO」とは?

こんにちは。ITブロガーのマサタカです。
今回は、ICOを技術的に健全にするプロジェクトについてです。

ICO(イニシャル・コイン・オファリング)の下記のニュースについて解説していきます。

イーサリアムの開発者ファビアン・フォゲルシュテラー氏が、プラハ開催のイーサリアムカンファレンス「DevCon4」にて投資家がICOプロジェクトのどの段階でも、投資を回収できるリバーシブルICO(RICO)を提案した。

導入としていまさらですが、ICOとは何か補足しておきます。

補足:ICOとは(Wikipediaより)
ICOの仕組みにはバリエーションがあり得るが、コイン(デジタル・トークン)の発行体が、事業計画や資金使途を示した上で、当該事業等に賛同・共感する、あるいは出資を求める投資家から資金調達を行い、その対価としてコインを発行するのが標準的な仕組みである。インターネットなどのデジタル空間で募集が行われ、コインの対価の払い込みは暗号通貨によって行われることが多い。

まぁ通常の資金調達で行われるIPOとは違い、上場しなくてもお手軽に資金調達ができることで昨今でブームとなりました。

リバーシブルICOは仮想通貨界隈の救世主となるか

ICOの問題点

昨今のICOブームで多くの投資家が参入したことにより、およそ2年間で約2.2兆円の資金を集めました。僕もいくつかICOは参加しています。

しかし、ICOは同時に大きな問題を抱えています。ICOプロジェクトは数多くありますがそのほとんど(9割以上なんて言われています)は、スキャムと言われています。

スキャムとは詐欺のことで、ホワイトペーパーの内容が全く遂行されない、もしくは途中でプロジェクトが停止することを指します。

そうなると、現状では法律も確立していませんので、投資した側はただ損をする自体となってしまいます。なので、中国では全面禁止となり日本でも国内ICO以外は禁止していたり、各国様々な規制をかけています。

ICOは仮想通貨の成長に大きく影響する要素ですので、「健全なICOとすること」は仮想塚界隈では大きな課題となっています。

リバーシブルICOの仕組み

そこで提案されたリバーシブルICO(RICOと略すようです)はこのような仕組みとなります。

  • イーサリアムのスマートコントラクトを活用する
  • 投資家はトークンを送り返すと自動的に投資額を引き出せる
  • 自動実行されるので、投資家としてはいつでも取り戻せる/box]

スマートコントラクトですので、お互いに信頼する必要なく契約履行することができるので、ICOをする側としてはプロジェクトを停止となってしまえば、集めた投資金額を回収されてしまうので、必然的に詐欺は発生しにくくなります。

リバーシブルICOの懸念点

イーサリアムの機能をまさに有効活用したこの仕組みは、とても素晴らしいですが同時にデメリットもでてきます。

いつ回収されるかわからない不安定な資金調達となるので、通常の銀行やエンジェル投資家からの資金調達の補助くらいにしか使えなくなります。

なので一方的にICO実施側が不利になり、メリットであるお手軽に資金調達の強みがかなり薄れる形となります。確かにこれではICOの存在自体が不要になりかねません。

どのような仕組みにするべきか

ではどうすればICOのメリットを保ちつつ健全性を増すことができるでしょうか?

僕の考えでは、リバーシブルできる資金を段階的にすればいいと思いっています。

つまり、「トークンを返したら資金額を返せる仕組みにするけど、プロジェクトの進捗具合によって引き出せる金額の上限を決める」ということです。

例えば、ホワイトペーパーにあるスケジュールを4段階くらいに分けて、1段階目までは100%、2段階目までは75%、3段階目までは50%、4段階目では最大25%という具合です。

当然プロジェクトごとにICO実施側でこれを設定する必要がでてくるので、ある程度の規定を決めて、自由に設定させればいいと思います。この段階条件も含めて投資家はリスクを考慮して投資を決定するような流れにすれば、両者納得の仕組みになります。

まとめ

ICOは規制で縛る形にしてしまうと、どうしても動きが遅くなりがちです。であればテクノロジーでリスクヘッジできるような仕組みを用意してあげることは、非常に合理的な解決方法だと思います。

これもイーサリアムの性能に頼る部分があるので、イーサリアムの早急な開発・進化は今後の暗号通貨普及の大きなカギになると思っています。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。