
さて、今回はたまたま書店に並んでたホリエモンの新刊ですが、少し立ち読みした感じではかなり仮想通貨おなじみの知識が並んでました。
んーーこれ読もうかな?どうしようかな?とちょっと戸惑いましたが、あの堀江貴文の事だからつまらない内容にはしないだろ、と思い即買いしてしまいました。
結果的にやはりこの本は、最高でした。
2018年中旬の仮想通貨の現在位置を掴んでおくには最適な情報であることを保証します。
是非、これからを生きる若者には必読してもらいたいので、少しでも魅力が伝わればと思い、私なりに「なるほど~」と刺さった部分を少しだけ紹介したいと思います。
これからを稼ごう – 仮想通貨と未来のお金の話 –
お金2.0という名作を受けて
まず私がこの本について最初に感じた印象は、「この分野の内容は佐藤航陽さんの『お金2.0』以上のものはないだろう」でした。
私もこの本の感想はブログに書いていますが、お金とは何なのか・お金のこれからの未来については、お金2.0は非常に上手に的確に表現されていてます。まだ読んでなくて、ブロックチェーンやシェアリングエコノミーってなに?って方は必読してください。(マジです、読まないと損するレベルですよ)
という思うがあったのですが、読んでみてわかったのはホリエモンはこれらをあえて意識しているのではないでしょうか?
(実際に本書のシェアリングエコノミーの章ではホリエモンからお金2.0についても語られています)
彼が本書で伝えたいことはこれらだと認識しました。
- 仮想通貨に焦点を当てることによってより興味を持ってもらう
- より事実を取り上げることで誰でもわかりやすい内容にする
- お金の歴史から、読者の興味を引く仮想通貨のテクノロジーは拡大することを示す
- 評価経済(お金2.0で言う価値主義)の具体例を提示することで、多くの人に理解してもらいたい
そのマインドはお金2.0とは変わらないが、表現をより具体的にして現代人にお金の正体を知ってほしい、という内容だと理解しました。私はホリエモンのあえて自分でしか語れない内容で世の中の役に立ちたいと言う気持ちが本当に好きです。
あと、もう1つすばらしいと思うのが、監修が仮想通貨の第一人者である大石哲之さんであること。
多動力で有名な堀江さんでは追いきれない細かい仮想通貨についての情報は全て大石さんのお墨付きとなっているので、より安心感を与える形となっていますねー。
初心者には「仮想通貨がなんですごいと言われているか」「仮想通貨の可能性のヤバさ」を、上級者には「仮想通貨の総括振り返り」「堀江さん独自の視点による気づき」を与えてくれる本書となっています。
まぁこの本についてはとりあえず読んどけと言う結論にはなりますが、少しだけですが私に刺さった内容を紹介させてください。
本書で個人的に刺さった内容と感想
はっきり言おう。ビットコインが流行るために必要だったのは「投機」だった。
「仮想通貨は投機だ」なんて言っている人は、金曜の素人なのだろうと思う。
はいいきなりカッコいいですw
仮想通貨が流行るためには、「日本で億万長者が生まれないと」と前から主張していたホリエモンですが、まさにその通りとなりましたね。(2017年の年末の現象がそれ
)
人の欲望を掻き立てなくては人は行動をしません。だから、理由はなんであれ行動してもらうにはやっぱり「ビットコインで買い物してみたい!」より「仮想通貨相場で儲けたい!」が必要になるのが現実ですよね。
たとえ理由がなんであれ、売りと買いが活発に生まれる市場でなければ発展は望めません。
お金というのは、人の共同幻想の産物なのだ。
これはブランドの考え方に近いですね。
世の中にあるほとんどのものはなんだか価値があやふやなものばかりです。その中で、価値が高いとされているのは、「多くの人がこれはすごいものだ」と言われているものです。
やはり価値あるものに成り上がるためには人の欲望を掻き立てて熱狂させる力が必要なんですね。
仮想通貨はまさになるようにしてなったバブルなんだと思います。
確かにICOは未整備の荒地だ。大半は詐欺だろうし、投資家の目的も、既存の株市場以上に投機的だ。
でも、僕はこの荒地に、世界を一変させる新たなゲームチェンジャーが誕生する可能性を見ている。
ホリエモンはICOの危険性を十分理解した上で、あえてこの発言をしています。
今までのICOの事実を知っている方はわかっていただけると思いますが、ICOのほとんどは金集めの詐欺に悪用されてしまわれていますが、この仕組み自体は、現在の集中管理型サービス(いま世界を牛耳っているほとんどの企業)を脅かす数少ない貴重な存在となりえます。
ホリエモンはブロックチェーン技術の持つポテンシャルに期待しているんだと思います。いわゆる『Web3.0』の世界が今の偏った集中型管理サービスを崩壊して、世界中のユーザーにとってより良い世の中になることを本音で望んでいるのでしょう。
だが、正直なところ、僕は今ひとつピンときていない。はっきり言えば、その存在意義がわからない。
だって、海外送金も、ビットコインで済むんじゃないだろうか。
(省略)
リップルがここまでの人気を博した背景には、権威に対しての無自覚な「安心感」というものがあると思う。
ホリエモン節が出ましたねw ばっさりとリップルをディスっていますw
ここの勘違いは多いと思いますが、ブロックチェーンが何ですごいかというと一番の理由としては『分散化されていること』なんですね。
もっと言ってしまうと、全てのノードが平等であることが今までにない素晴らしいアイディアになっています。
しかし、リップルは現時点でビジネスとして活用するためにノード自体を限定し、さらに承認できるノードもリップル側で認定された特定ノードとなります。
たしかに、この仕組みとすれば、現在ビットコインで見られるスケーラブル問題や手数料高騰を解消することができます。
ただしこれは、ある意味では「一番の利点が無視されたブロックチェーン」が採用されたコインとなってしまいます。
スケーラブル問題をはじめ多くの問題はテクノロジーで解決できるはずだ、ならばもう既に完全な分散化を実現しているビットコインを使えばいいじゃないか。というホリエモンの主張は正当なご意見だと思います。
それにしても日本でも信者の多いリップルを合理的とは言え、ここまではっきりとディスれるのはホリエモンくらいでしょ( ̄∇ ̄)
なんというか、いかにも銀行が考えそうなことである。そして、僕にはどうしても、これが一般の人に流行る理由が見当たらない。
(省略)
巨大なエスタブリッスメント組織と、そこに属している人は、どうしても既得権を守る方向に力が働いてしまう。
またしてもいいディスりっぷりw 今度の対象は銀行です。(堀江さんはずっと銀行の価値はなくなるって言ってますね)
テザー(USDT)みたいに日本円にペッグされた仮想通貨なら私も流行るのではないかとは思いますけどね。
ホリエモンの見解では、今の銀行にいる人、組織意識では仮想通貨の活用はできない、なんでしょうね。
これは様々な業界に詳しいホリエモンからしか聞けないご意見。ありがたい。
逆に日本企業で期待しているのはLINE、楽天、メルカリといった銀行のようにしがらみが少なく既にプラットフォームとして多くの人にリーチできている企業が挙がってます。
これについても私も同意見です。革命はやっぱりトップの考えが柔軟な若い会社にしかできませんよね。
仮想通貨やブロックチェーン関連のビジネスは、日本がフィンテックで世界に勝てる正真正銘のラストチャンスだ。
テクノロジーと金融において、日本は致命的に遅れを取っている。
日本の現金信仰主義に大きく関わっているのは、多くの飲食店などで「クレジットは手数料が高くて割りに合わない」などの理由でキャッシュレス化ができていないことを指摘しています。
しかし、これから日本でも多くの企業がQRコードなどのキャッシュレスプラットフォームを展開していきます。(LINE、メルカリ、メタップスなどが参入してます)
ここはぜひ速やかにキャッシュレスに遷移して、仮想通貨を活用できる環境を整えておきたいところです。
規制問題もそうだけど、こういった環境づくりを考える必要があると思う。だって、結局みんなが便利になるんですからねぇ。
テクノロジーは常に優越するのだ。
テクノロジーの持つ力を持ってすれば、国家の通貨発行権ぐらいは、当然将来的にはなきものににあるだろう。
(省略)
何度でも繰り返そう。規制は決して技術に対抗できない。守る側の方が遅い。だから、僕は新しい方に張るのだ。
仮想通貨の最も障壁と言ってもよい「規制」についてのホリエモンの主張。
仮想通貨は斬新なアイディアから爆発的に人気を得ましたが、昨今の相場の冷え込み状態から「やはり規制には敵わない」というような世論の嘆きを一蹴してくれるお言葉ですね。
私も「ブロックチェーンは邪な力で防ぐことができないかっこいいテクノロジー」と感じたので、ブロックチェーン信者になりましたw
「規制は決して技術に対抗できない」ホリエモンが言うんだから間違いないでしょう( ´∀`)
(江戸時代の大名「大岡越前中相」について)
価格の安定のためには市場の流動性が何よりも重要だという、マーケットの仕組みをよくわかっていた点だ。
お金として成立させることで一番重要なことは「流動性」であるというご意見。
ここでホリエモンが言いたいことは、仮想通貨のイノベーションを起こす上で、大きな売り買いがされることが一番いいのだが、それが規制や国の施策によって邪魔されているとうこと。
日本人の貯金主義もそれに当たるという記載もあります。
よくTwitterとかを覗くと、「デイトレードで今日のプラス1千万!」というようなツーイトを見ることがありますが、「マジかよ、そんなあり?相場に悪影響なんじゃ、、」なんて私たちは野暮な意見を持ってしまいがちですが、流動性という意味では、彼らのように大きく市場を動かしている人は、実はこの市場にはとても大切な要素なんだと示している内容だと認識しています。
少し話が変わりますが、そういう意味ではNEMのPOI(プルーフ・オブ・インポータント)はとてもよくできた仕組みですよね!
POWやPOSは強いものがさらに強くなる仕組みですが、あえて流動性を重要視するなんてかなりイケてると思ってます。
(メルカリなどのシェア経済を受けて)
投資と消費の差がなくなり、凄まじい勢いでリセールマーケートが拡大してく。
(省略)
このポイントとは、元々いらないものを売ってできた「あぶく銭」なのだ。
ここでシェアリングエコノミーの話題に移りました。
メルカリを使っている方には既に体験しているので説明が不要だと思いますが、まさに今、自分の持ち物全てが財産の一部となる時代になってきています。
メルカリで売ったポイントってみなさんどうしていますか??
結構な確率で、そのポイントで自分が欲しかったものを買っていませんか?
そう、それはホリエモンの言うあぶく銭だから、気軽に使用しちゃうんですよね。
実はこれがミソで、先ほどの流動性の話とつながってきます。そう、シェアリングエコノミーとは流動性を極めて高くするシステムなんです。
シェアリングエコノミーと仮想通貨の組み合わせはとんでもない可能性を秘めてるぜっとホリエモンと(メタップス)佐藤さんは言ってるんですねー。
それにしても、読んでいただければわかると思いますが、このへんの内容を「インスタ映え」「個人でのトークン発行」に触れて書かれているところがホリエモン流だなぁと思った^ ^
重ねて言うが、お金の価値は下がっている。今後も下がっていくだろう。
そんな社会の中で、豊かになれる人は、どんな人だろうか?
答えはひとつ。お金との交換ができない独特の価値基準を持っている人だ。
さて、終盤にかけて本書が伝えたいことが畳み掛けるように書かれているのですが、あえてそれは伏せてここだけ取り上げます。(是非、本書を読んで見て)
結論としては「お金に価値がある時代は終わった。本当に価値のあるものは、努力しだいで誰にでもつかめる時代になった」ということだと思います。
この内容が本当の意味で伝わるのは、今のテクノロジー情勢や歴史に疎い方々には少し理解し難いことだと思います。
しかし、より多くの人に伝わってほしいという気持ちが本書には見られます。少なくともお金2.0よりは見られます。(これは批判しているわけじゃないですよ)
ぜひ多くの方に読んでもらいたい内容だと心から思います。ホリエモンって世間一般の方には尖った悪いやつみたいなイメージをお持ちの方が多いですが、発している内容は、優しさに満ち溢れていますよ。
まとめ
いろいろと感想を述べていますが、感想としては一言、おもしろかったです。
お金について悩んでいる人やこれからの世界の動きについて知りたい人には最適な良書になるかと思います。
私個人の考えてでは「お金2.0」を読んでいない方は、是非こちらも合わせて読んでいただければと思います。
お金の価値と役割が大きく変革するこの時代ですから、ちゃんと理解してちゃんと楽しみましょう!
短くまとめるつもりが、ついつい長文になってしまいました、、(>_<)
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
それでは、また。
今回もみなさんの行動を変えてくれる本をご紹介します!