【ビジネス必須スキル】佐藤航陽さんの「未来に先回りする思考法」を要約まとめ 起業成功のカギ

こんにちは。ITブロガーのマサタカです。
未来に先回りしてみてーー!と思ったことありませんか?

先日、メタップスの佐藤航陽さんの手がけるプロジェクト「EXA」のご紹介をしたところ、結構の反響をいただきました。やっぱり若い層のみなさんで佐藤さんのことを気にしている方は多いのかなぁと感じました。

経済格差をなくす画期的サービス!佐藤航陽さんの仮想地球を創るプロジェクト「EXA」をわかりやすく解説 - ブロックチェーン - トークンエコノミー

2018.08.25

そこで、佐藤さんの名著「未来に先回りする思考法」を今回は解説まとめしてみようと思います。これはかなり前に読んだ本なんですが、あまりに素晴らしすぎる内容でずっと大切にしまってある本の1つです。

これ2015年に書かれている本なんですが、今読み返してもホントにびっくりします。本のタイトル通り、「未来を先回り」してると感じられる内容となっています。

今回は僕が重要だと考えるところを佐藤さんのお言葉を引用して、僕なりにみなさんに伝わりやすいようにまとめています。少しでもみなさんのビジネスに役立ってくれれば幸いです。

 



未来に先回りするために 重要な要素を解説!

✔︎ 変化を「点」ではなく「線」で捉える

その「必要性」をより効率的に満たすことができるテクノロジーが普及したとき、社会システムに変化が生じます。

僕たちはついつい流行りのテクノジーを追いかけてしまう風習があります。しかしそれではまったく意味がありません。それをビジネスに展開しようとするのであれば、本質である「なぜそのテクノロジーが必要なのか」を知っていなければまったく応用が利きません。

例えば、なぜIoT(モノのインターネット)が必要なのでしょうか?

全てがネットに繋がることが素晴らしい!という思考だけでは何も役に立ちません。これは必要性として考えると「生活の中でやらなければいけない面倒な決定をやりたくない」という人の思いがこの技術の可能性を高めているのです。つまり、全てのモノにネットにデータをあげるセンサがつけば、わざわざ人が今まで判断していたことも自動的に判断することも簡単になるというのがキモになります。

これがわかっていれば「よし、流行ってるからIoTでとりあえずなんかデータをクラウドに集めようぜ!」とはならないはずです。自動的に判断されることを目的としているのであれば、すぐさま「何が自動的に判断されるのが需要があるのか」「そのためにはどんなデータが必要なのか」を考える必要があります。

これはあくまで例えですが、このように点ではなく、人が強く思う必要性を考えれはその先に何が本当に需要が高まるのかを予測することが可能になります。

そのテクノロジーがなぜ誕生し、どんな課題を解決してきたのかを知ることで、その課題を解決する別の選択肢が誕生したときに、未来の方向性をいち早く察知することができます。

必要性を考えれば今流行っているテクノロジーがなぜ世に出てきたのかがわかります。しかし、それには必要性を満たすための課題があることを意識しなければなりません。

これも例えで説明しますが、AI(人工知能)は少し前までは教師ありデータを用意して機械学習するのが一般的でした。しかし、コンピューターの性能向上によりディープラーニングという手法が誕生しました。

この時、今までの研究者は「いや当然、教師データを与えてあげる機械学習の方が高機能だ!」と考える人もいたでしょう。しかし、これはモノにより正攻法は異なるのでしょうが、人の判断をより賢く判断するには人がデータを用意する必要がある機械学習よりディープラーニングの方が優れているという、目的に対してどちらが課題を解決しているか?をしっかり見極めることが重要となります。

あなたが抱えている問題は、そのやり方が最適ですか?新しいテクノロジーで今の課題を解決するのであれば、そのテクノロジーを採用しましょう。線のその先にあるべきものを見極めましょう

誰にも未来のことは予測できないが、「パターン」を把握することはできる

使用している言語や属している文化がまったく異なるにも関わらず、ヘビーユーザーや離脱するユーザーのパターンはほとんど同じだったりします。

変化を線で捉えることにより、どんな技術要素が価値があるのかを判断できるかもしれません。しかし、未来がこれからどうなるか?は誰にもわかりません。なので、予想しても全く意味を持ちません。しかし、過去の事例からモノゴトがどのようなパターンで変化してきたかは歴史から学ぶことができます。そして、それがそのまま「未来の予測」になるのです。

今起こっていることは、過去のパターンと当てはまっていないか?特に人の行動はとても複雑な感情が入り乱れていると考えがちですが、意外と統計を取ってみると人のとるべき行動はある特定のパターンに偏ることはしばしばあります。

一回一回の成否に一喜一憂せずに、パターンと確率が認識できるまで「実験」だと割りきって量をこなすことが重要です。

そしてのそのパターンですが、最も重要となるパターンはどんなものだと思いますか?

確かに歴史上にあるパターンを学ぶことも大切です。(歴史は繰り返すとも言います)しかし、最も重視すべきパターンは「今ある最新のパターン」となります。

佐藤さんによるとこのパターンの会得にとても苦労するとのことです。人は感情を持ち合わせた生き物ですので、短期的な結果に捉われてしまいがちです。しかし、新しいことをやっているのであればそれはあくまで実験的にやっているのだ。と割り切ってとにかく量をこなさなければパータンは掴めないのです。

必要な「リソース」を調達して、「適切なタイミング」で参入できたやつが勝つ

自分自身も直感的にはAndroidがこれから優勢になるという予想に納得していませんでした。(通略)私たちはただ、波が来る少し前に未来に先回りして待ち受けていただけです。

物事を線で捉え、次に流行ることが見えていてさらにそれが過去のパターンと照らせ合わせても高確率だと知っていても、それだけでは意味がありません

それをビジネスとして昇華するために適切なタイミングで市場に乗り出さなければいけません。そのためにはそのタイミングで適切なリソース(例えばお金、技術、人脈かもしれません)を持ち合わせる必要があります。

これは、遅いのはもちろん上手くいきませんが、早くてもダメなのです。高確率で流行る技術を予測できていても「このタイミングで参入すれば美味しい!」というのがわかっていないと効果はないのです。

佐藤さんが手がけるメタップスではここの見極めが上手くいきました。過去にパソコンOSのシェアがAppleからMicorosoftのWindowsに大きく移り変わったのを学び、スマホ誕生当初はiPhoneがほぼ全てのシェアを獲得していましたが、やがてAndroidにシェアが移り変わるというパターン予測からAndroidのアプリコンサルをどこよりも早く世界展開させたことにより世界で売り上がる企業と一気に成長しました。

周りの人が否定的なリアクションをする事業にこそチャンスあり

一定の論理的な矛盾や不果実性をあえて許容しながら意思決定を行う

Googleの20%ルールというのを聞いたことはありますか?これは社内ルールで就業時間の20%は自分の好きなプロジェクトやアイデアに時間を費やしてもいいという有名なルールです。

このルールを採用した真の意図が記載されていました。その意図とは『リスクヘッジ』なんだそうです。

というのも、Googleにいる優れた経営者でもいつも正しい決断をし続けられることは不可能だ、ということを前提にしています。もし仮に経営者の意思決定が間違っていた場合でも、残りの20%のプロジェクトの中に正しい選択があれば、企業として存続が可能である。ということです。

本当の合理的な判断を以下のように綴られています。
自分が完全に合理的な選択ができるという考えを諦めて、不確実性を受け入れつつ、意思決定を行うことです

「郷に入れば郷に従え」では大したことができません。ルールメーカーの顔を伺いながらおこぼれに預かるのが精一杯でしょう。

佐藤さんは起業当時にテクノロジーの中心であるシリコンバレーをあえて選択せずに、シンガポールを中心にグローバル展開をすることに決めています。

佐藤さん自身も盛り上がりを見せていたシリコンバレーにも惹かれていたそうですが、お金の流れや過去のパターンから近い将来、シンガポールに余剰金が集まる。という決定をしたそうです。自分の納得感よりもパターンから考えて得られた回答を優先したのです。

結果的にこの選択が当たり、未開の地であるシンガポールで大きなアドバンテージを取ってビジネスが展開できました。

もし何か新しいことを始めるのであれば、ルールメーカーがまだ存在していない領域を選択することは佐藤さんがオススメするように、こちらの方が可能性は大きいと言えます。

リアルタイムの状況を見ると自分も含めて誰もがそうは思えないのでだけれど、原理を突き詰めていくと必ずそうなるだろうという未来こそ、投資をする必要があります。

ビジネスが上手くいく確率を統計的に考えると、9割は失敗し、残り1割からさらに十分な利益を出せるのはさらにその1割だと言います。つまり、99%のビジネスは上手くいかないのが現実です。

こう考えた時に、「これなら絶対上手くいく!」とプレゼンをして周りから評価を得たアイデアが成功すると思えますでしょうか??99%しか成功しないビジネスの世界で自分含め周りの人間がイケると思ったアイデアが思惑通りに成功できるでしょうか?

佐藤さんは指標としてこのように述べています。
周りの人たちが一度話しただけで理解できるようだったら、考え直してください。逆に、首をかしげられたり、うまくいかなそうだと否定的なリアクションをしてきたようなら、そこにこそチャンスはあります



まとめ

いかがだったでしょうか?僕はこの本から、先見の明を持っている人のロジックについて学ぶことができました。学んだ内容を砕いた形でまとめておきます。

この書籍から学んだポイント

  1. なぜこのテクノロジーが必要なのか?そこが理解できていれば、このテクノロジーの抱える課題が見える。そうするとどんなテクノジーが出てきた時に社会に大きな変化が起こるかが見えてくるようになる。
  2. 歴史から繰り返されているパターンを探して、現在の世界と見比べる。過去よりはるかに重要な現在におけるパターンは愚直に長期を見据えてデータ収集と検討をすることが重要。
  3. 社会の変化とパターンが一致したと判断したら、それをとことん信じる。そしてそれに向けて十分な準備をしてその時がきたらすぐに動ける体制にしておく。
  4. アイデアは周りの人が理解できない内容の方がいい。周りのに人が好印象な反応をしたら立ち止まって考え直す。

僕は多くの未来を予測するための技法についての知識をビジネス本などから知識を得てきましたが、これほど本質的で、普遍的で、納得のいく内容は今までになく目から鱗が溢れまくりでした。

もちろんこの知識だけでは未来に先回りできることは難しく、大量のインプットと思考のアウトプットをやりまくってトライアンドエラーをするしかありません。

みなさんも、今日からどんどん行動しまくって少しでも未来に先回りできるように頑張りましょう!

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。