
NewsPicksの「WeeklyOchiai」でオンデーズの田中修治さんを拝見して、「この人おもしろ」と感じていました。
その際に、今回ご紹介する「破天荒フェニックス オンデーズ再生物語」を知り、気になっていたところ本屋で見かけてすぐに購入しました。
多分9月くらいだと思うのですが、その分厚さに(笑)完全に積ん読になってました。。
で、年末年始は本読みまくるぞー!と意気込んで読み始めたのですが、おもしろすぎて2日で読み終えてしまった。
この興奮が冷めないうちに、僕がグッと来たところを少しだけご紹介します。
マジで読まないと損するくらいおもしろかったので、少しでも気になったら読んでほしい!
今回はみなさんに絶対に読んでほしいので、固有名詞などネタバレ系の情報はなるべく少なくしておもしろかったエピソードをご紹介します。
目次
どんな話なの?
まずは、どんな話かってことを簡単に。
田中修治さんは10代の頃から起業家をして、ある時、14億円の債務超過を抱えているメガネ小売チェーンである「オンデーズ」の筆頭株主となり社長に就任します。
この時、若干30才という若者でメガネの事はド素人。
そんな田中社長がオンデーズを立ち直すために命を懸けて挑む物語です。
タイトルにある通り、田中社長のその「破天荒」ぶり、そして何度もどん底に落ちても這い上がる「フェニックス」のような粘りが超興奮の展開になっています。
ちなみにオンデーズの事実に基づいて描かれていますが、一部フィクションの小説仕立てになっています。
破天荒フェニックスでおもしろかったところ
それでは僕のおもしろかったところを4つご紹介しますね。
- 企業は人である
- 本当の価値は人の幸せな体験
- スピードかを重視すると人は動く
- その中心に自分がいたい気持ち
1.企業は人である
田中社長は何よりも人を重視します。
あり得ないような破天荒な戦略を強引に進めたりするのですが、そこに社員が犠牲になるようなことは絶対にしません。
なので人リソースを減らしてしまうリストラは絶対にしない。
当初、売り上げを少しでも補填しようと社員がメガネを買っている事実を知ると「絶対禁止令」をすぐさま出しているほどです。
この働く人たちが「いかにモチベーションを上げてくれるか」「団結力を高めてくれるか」を最優先させる方針が田中社長の軸になってるんですね。
そんな社長は、ギリギリのビジネスをしている中で数々の人の裏切りにも遭遇します。
中でもすごいのが、こんなエピソード。
ある会社を買収するのですが、その役員に裏切られている事実を知ってしまったのです。(ホント漫画みたいな話です)
しかし、その会社には数人の信頼できる優秀な社員がいて、「こういう人材を発掘できただけでも買収は価値があったかも」と自社の不利益よりも人材を重視していることがよくわかります。
いくつもの危機を超えることができたのは幸運もあるかもしれません。
しかし、結果的にはこの「人を最重要視する」田中社長の想いが、オンデーズの復活に最も貢献したことになったと僕は思いました。
2.本当の価値は人の幸せな体験
大災害が起こった際に、「金はないけどメガネは作れる!」ということでメガネを被災地に作りに行くエピソードがあります。
その時はただ自分たちの無力感を拭うために行動を起こしたのですが、これがオンデーズの技術向上のきっかけになっています。
目が見えないことにより家族の安否が確認できずに不安のドン底にいたおばあちゃんにメガネを作ったところ、涙を流してお礼をされた時に気づいたのです。
「自分たちは視力という、人々の生活に欠かせない、とても重要なもとを扱う仕事をしているのだ」
とメガネ屋として当たり前のことに気づいたのです。
本当に売らなければならないのは「安さ」でも「オシャレさ」でもなく「メガネをかけることによって見えるようになった素晴らしい世界」なのでは?
メガネ屋としての知識と技術を疎かにしていたことを反省して、早い段階で技術研修に力を入れていきます。
これが、メガネ屋としての本質的な価値を向上させています。
この話を聞いて耳が痛くなる人は多いのでは?僕はそのうちの一人です。
仕事をお金儲けでやるのは当然です。でもその仕事によって「誰かもより幸せにする」というのが最終目的になっていないとそれは本質ではありません。
自分の仕事をどのように改善すれば、もっと人が幸せになるのか?考えるきっかけになりました。
3.スピード感を重視すると人は動く
正直にいいなぁ、と思ったエピソードを。
田中社長が来る前までは、パッとしない社員の話。この社員は、もともとバイヤーもしていて様々なノウハウを持っていました。
そこで「自分に商品部をやらして下さい」と喫煙所で懇願。
田中社長はその場で商品部長に任命。
会社ごっこ的な儀礼でしかない手順など面倒くさいといった社長に対して、
「こういうの!こういう展開!こういうスピード感を、私はまさに待っていたんですよ!」
と意気揚々に仕事に打ち込むところを見て、すごく羨ましくなりました。
リーダーがが本質的なゴールを目指してして、それに対して真っすぐ動けるのが一番ワクワクする仕事だと思う。
何気ないエピソードだけど、こうゆうのが身近で一番憧れを抱いてしまいます。
4.その中心に自分がいたい気持ち
オンデーズの新しい出店場所の責任者を検討する際に、社内応募した際のエピソードです。
応募してきた社員は「なるべく働く場所は動きたくない」という本件とは真逆な社員でしたが、応募してきました。
なぜ応募したのか?という問いにこんな回答をしています。
「前回の出店時に中心メンバーにいれなかったのが、悔しかったから」
その中心にいたいから絶対にやりたいという社員に「責任ある仕事ってのは、やれそうな人に任せるより、やりたい人に任せるのが一番大事だ」と田中社長は決断。
結果的に、そのときに流した悔し涙は嬉し涙に変わるのですが、この想いこそが仕事を成功させるのに必要ですよね。
損得勘定なしで、その中心に自分がいたいと思う気持ちは何よりも強さがある。
あーいいなー。最高におもしろそう!
悔し涙でも嬉し涙でも泣ける、そんな場所で仕事できてますか?
まとめ
書いてみたけど、やっぱり全然語り尽くせないから、これ読んでください(笑)
何かにチャレンジしたくなるような物語なので、仕事に行き詰まっている人には最適だと思う。
勇気を持って行動してみれば、田中社長みたいな破天荒な経営者にはなれないかもですが、同じ思いを持った人と出会えるかもしれないです。
田中修二さんがゲストの「WeeklyOchiai 小売をアップデートせよ」でも有能な学びがあります。是非こちらも覗いてほしい👇