
僕もファンである2ch開発ひろゆき氏の最新作「このままだと、日本に未来はないよね。」の書評となります。
あいかわらずのキレキレの内容でおもしろかった。これ2時間くらいで読めると思うから是非読んでほしい。
目次
ひろゆき氏の未来予測を外さない先読みのコツ
現代は、インターネットなどの技術革新によって将来性の予測が歴史上最も困難な時代と言えます。
そんな中、予測精度を少しでもあげる2つのコツを紹介します。この要素は本書で最も重要なところだと僕は思っています。
1.経済合理性にかなったモノは普及する
経済合理性とは、技術が圧倒的に優れていても、お金の面で成立しない技術は浸透しないということです。
逆に言うと、技術的あるいは心理的な障害を持つプロダクト・サービスでもお金の面で得をするのであれば流行る可能性は高いということです。
レーシックのような目に直接照射をして視力を矯正するような技術は一見、人の恐怖を煽るもので浸透しないように思います。しかし、圧倒的な低コストによりお手軽にコスパの良いものだと認識された途端、爆発的に浸透しました。
ただし、頭の悪い判断や政治の問題があると、ウナギが絶滅すると分かっているのに、みんなが食べ続けるというような例外もあり得るので注意とのことです。
2.ヒット予測はまず”普及しない理由”を考える
あえて普及する理由としないのは、人は多くの場合「これはすごい」と感じることは容易ですが、「確かにすごいけど、これはダメだろ」というところを見つけるのが苦手です。
ある意味、ポジティブ思考と言いますか、人はすごい!と思ったものに対して欠点を認めたがらない性質があります。つまり、普及しない理由を考えた方が精度は上がるということです。
特に人が見落としそうな点としては、コストと感情的な問題の2つだとひろゆき氏は指摘しています。
どんなに合理的であっても先に挙げた経済合理性に見合わなければ人は受け入れません。また、感情もそうです。人の感情は最も複雑で合理性とは違うところでなかなか普及しない原因となり得てしまうのです。
こういった考え方は、超現実主義のひろゆき氏らしい考え方です。
オワコン日本でひろゆき氏が予測する未来
これからの日本は、お金も人も集まらなくなるというひろゆき氏の予想から、テクノロジーや産業でこれから流行するものを予測しています。
いくつかを紹介しますが、これ必見の内容でした。
ポストスマホの最有力は網膜投影型
スマホの進化は2019年初頭では「5G」と「折りたたみ型」くらいでしょうか?おそらく近い将来にはホログラムなどの映像になるのは容易に予想できます。
この先に来るものとして、MicrosoftのホロレンズのようなMRは現実的にあり得ます。
もう一つひろゆき氏が推している技術、僕もこれは同意なのですが、網膜に直接投影する端末がスタンダードになり得ると思っています。
既に(高コストですが)プロダクトとしても上記の関連記事に挙げたようなプロダクトが既にあります。このような直接網膜に投影するタイプであれば、視野角や解像度の問題はかなりクリアになります。
さらに視力が弱くても恩恵にあずかれます。この技術は相当ポテンシャル高いと思っています。
将来的には脳波デバイスに行き着く!?
網膜への直接投影の先には、脳波への直接刺激も当然あり得ます。
先日、Facebookが脳波でキーボード入力を可能とする技術に投資をしていましたが、五感(視力・聴力・嗅覚・味覚・触覚)をコントロールするデバイスが出てきてもおかしくありません。
これはいつになるのかは、正直不明ですが、半世紀先では全ての体験を脳波への刺激で錯覚体験できるような世の中になってるかもしれません。これはひろゆき氏の先読みする思考に当てはめても可能性は高いのではないでしょうか。
体内に薬を運ぶ微小ロボ「ナノボット」
アナログな人で最も重要な分野である医療についても、大革命が起ころうとしています。それはナノボットといって脳内毛細血管を泳ぎ回る微小ロボットです。
なぜすごいのかは、以下2つ理由があります。
- 材料費が安いので低コスト
- 原因がわからなくても全て外科的に除去すれば助かるケースがある
これも経済合理性に大いにかなっていて、大流行する可能性は非常に高いと思っています。
アダルト産業も二極化する
医療以外で大きなマーケットであるエロについても。
テクノロジーがどんなに進化しても高級風俗が無くなる事はあり得ません。ひろゆき氏に言われなくても、人間がアナログである限り、この理屈はお分かりいただけると思います。
しかし、エロの世界はVRでも極まるはずです。本物かどうかもわからないレベルまで昇華すればほとんどのユーザーはこちらに移行するはずです。
高い金を出してプレミアムなリアル体験を求める人、い超低コストなVRを求める人と二極化するというひろゆき氏の予想は真っ当な予想だと僕も思います。
日本は規制で「未来を捨てている」
ライドシェア解禁、エアビー規制緩和、大麻解禁、印鑑廃止・・・数多くの既得権益による超非合理的な国の規制によって、日本は世界に大きく出遅れています。
日本国民全体の中の少数の老人が損をしないために、多くの若者が損を強いられる現状はあまりにも悲惨です。
ひろゆき氏も主張していますが、日本は「規制をかけることで何を失うのか」という副作用が見えていない(ふり)のが問題です。
不確かなもの、新しいものへの規制で日本はGAFAの片隅への追いやられました。これから世界に日本が躍り出るには「ブロックチェーン」を活用するトークンを用いた地域活性化、「ライドシェアなどを中心にしたMaaS」でローカルな都市を活性化させるノウハウを積んでいくしかないと僕は思っています。
時代の境界線であるイマこそくだらない既得権益を捨てて、未来をとりましょう!
書評まとめ
ひろゆき氏の書籍は本当に学びが多いです。しかも僕の思考ととても近くて本当に面白いです。
今回紹介している内容以外にも、ひろゆき氏らしい世界情勢の予測や、いつも通りのズバッと問題解決へのとんでも解決策を披露しています。
内容については、ぜひ本書を読みましょう。時間的にも2時間もあれば読めるようなボリュームです。
多くの人がひろゆき氏の考えをインストールして、より良い世の中になればいいと切に思います。