
落合陽一さんの最先端の思想を学ぶことのできるNewsPicksプレミア限定動画である「WEEKLY OCHIAI」はご存知でしょうか。
この人気コーナーであるスペシャルなゲストを迎えてのアップデートミーティングについて一部まとめと僕の感想をご紹介いたします。
今回扱うのは、2018/6/13に生放映されている「日本社会をアップデートせよ!」についてとなります。
もしこれを読んで興味を持たれた方は、是非動画でご覧いただければと思います。濃密な情報が詰め込まれていて、他では得られない学びを得ることができますよ!
目次
日本社会をアップデートせよ! 白熱議論!
ゲスト:宇野常寛(PLANETS代表)

ゲストは落合さんの著書「デジタルネイチャー 生態系を為す汎神化した計算機による侘と寂」の編集者である宇野さんです。
この本読んだ方いらっしゃいますか?僕は、全く理解できずにそっ閉じしてしまいました(悲)
なんで?って方は、デジタルネイチャーの前書きがこちらで無料公開されていますので読んでみてください。
99%の人がこれ読んでも、さっぱりわからないと思いますよ。マジで。
そして、今回はこちらの超難解なデジタルネイチャーを軸に議論は進んでいきます。
よって、深い理解に基づいての見解ではありません。真実を知りたい方は動画を確認していただく他ありませんのであしからず。
そもそも社会とは何なのか?
(落合)人間とは手段であり目的ではない。エコシステムを成立させるために人間はいる。
落合さんは、現在の日本(ひいては世界)では人間を目的としている風潮があると感じているそうです。しかし、人間を目的とした社会はやがて破綻すると指摘します。
人間はエコシステムを成立させるために存在しているので、人間そのものを定義し直す必要があるそうです。
確かに長い目から歴史を見ると、現代はあまりに人間至上主義です。
人の都合により、他の生態系を崩してきていることは明白となっている現代に疑問を持つべきという自然と生物の歴史を鑑みてのご意見だと考えます。
正直なところ、大きな視点すぎて「どおすればいいんだよ。。」と感じてしまいましたが。
(宇野)西洋での神の代わりに、日本では天皇制を採用していた。これが機能しなくなった戦後では高度経済成長主義などの拝金に依存していたが、現在では崇める存在を見いだせてない。
取って代わって宇野さんの意見はわかりやすいです。社会は人間以上の存在がいることにより秩序を保ってきました。それが今存在していないのが問題であると。
つまり、「神に見られているから嘘をつかない」「国家の信用があるから契約を履行する」といったことが崩れかけているのです。
実はデジタルネイチャーとはこれになり得るというのが落合さんの主張です。これは、テクノロジーがその存在になり得るということです。
落合さんは例えとしてブロックチェーン技術のスマートコントラクトを挙げていますが、これらが神や国家の代わりになり得ると言います。
「ドラえもんはテクノロジーによって全てを解決してくれるから人間にとって最高の神様」という発言をされていましたが、納得です。
落合教授によるデジタルネイチャー解説
何と落合さん自らホワイトボードを使用してデジタルネイチャーを解説していました。

数分間でしたが、正直いって1mmもわかりませんでした(笑)会場も少し引いてる感じでしたねw
すんごいざっくり落合さんの説明を概略するとこんな感じです。
(落合さんの解説概略)生物的デジタル処理×イタレーション=超自然=デジタルネイチャー!
わかりませんね(笑)理解者である宇野さんが説明してくれましたので概要だけ。
(宇野)人間は全てを認知して分けようとする→デジタルは分け隔てない。だからデジタルによってエコシステムが成立するのではないか?
人間という方便を使わなくても世界が回っていくことだそうです。それはAIでもブロックチェーンでもいいと言います。
これの意味するところはここからの議論と結論の中で明らかになると思います。
日本社会をアップデートするための障壁
(宇野)若者は、たかだか一億人くらいしかいない日本をアップデートしてワクワクするのか?
今や、テクノロジーが世界を変える時代です。未来の教科書にはオバマ大統領ではなくスティーブ・ジョブズが載るのは間違い無いでしょう。
この状況で「日本をどうにかしなければ」と若者はワクワクできるか?と問題を呈しています。
日本を変えるには政治家や官僚になるしかない。そんな時代はもうすでに時代遅れだという意見と捉えます。
若者を動かす動機は正義や人情ではなく、「それがダサくなくキラキラしていてカッコいいか」なのです。
もう既に国民・国家という枠組みのアプローチには限界があることは宇野さんの意見からは明白です。
(落合)これから人々は「AI+BI(ベーシックインカム)」か「AI+VC(ベンチャーキャピタル)」のどちらかに分断される。
これはつまりどうゆうことかというと、落合さんは「ポケモンGOをやる人とGitHubにコードを上げる人」と例えていますが、言い換えると「消費者」と「生産者」ということになります。
この2種類の人種の確かな違いは「豊かさ」になります。経済的な格差が大きくなり二極化するということです。
ここで問題となるのは、今の近代教育では「VCを目指すBIであれ」となってしまっていると指摘しています。
これは「頑張ればお金持ちになれると信じている忠誠心の高い労働者を育てる教育」が定着してしまっているのが原因です。
この教育ではVC側の人間を育てるのは困難です。そこで、この問題に関しては、「挑戦権」をちゃんと与えてあげる仕組みが必要になるとお二人は指摘しています。
挑戦権を平等に与えるためには?
(落合)お金をかけずに自身の能力や信用でお金を調達することが当たり前になるような仕組みが必要。
政治的なアプローチではこれは実現しません。宇野さんは数年前の自身の活動を振り返って、ここは間違いであったと反省しています。
それは政治に期待してもダメだということで、その上でテクノロジーで解決したいと考えたそうです。(それで落合さんにデジタルネイチャーを書いてもらったそう)
ここでいう資金調達は、まさにSNSでの信用、クラウドファンティング、仮想通貨のICOなどのテクノロジーを指しています。能力や信用の価値は落合さんがいつも言っている専門性知識だと認識しています。
(宇野)ニコニコ動画、2ch、i モードといった日本だから生まれてくる何かでマーケットから世界を変えることはできる。
もう一つ。宇野さんが面白いことを発言していたのがこれ。
今の日本はGAFAなどの大きなお金を動かしているビッグテクノロジー企業を見上げ過ぎているのかもしれません。
日本人が抱えているコンピューターカルチャーと東洋的想像力は欧米の価値観とは別の何かを世界に与えるかもしれないという可能性に目を向けるべきなのでは?という主張だと考えています。
日本独自の文化で世界に勝負できるのだ、という超ポジティブなご意見で具体的な可能性を示していただけました。
落合さんと宇野さんの結論
あきらめる
(宇野)「日本は」の主語を捨てる。国家というマヤカシはいったん捨てて、個人以上、国未満くらいで捉えて考えよう。
つまりこれ、『日本は』こうするべきだ、はいったん諦めて、企業や都市の活動に集中しようということ。これはわかりやすいし、身近な行動のみに集中できるので現実感が沸きます。
0円で買ってメルカリで売る
(落合)財は消費してなくなっていくという感覚を改めよう。なぜなら、このロジックのまま人口減少になればジリ貧は必然だから。時間蓄積することで価値が高まると、それをみんなで信じることができればそれだけで生産性が上がる。つまり、何もしなくても価値が上がっていけば生産性は減らない。
「侘び寂びというのは経済活動である」と落合さんがいう通り、価値が評価されていないものがちゃんと評価されることが生産性を高めるはず。これには正確な情報を流通させることは不可欠。
落合さんのような人がリーダーにならないとムリじゃない??
まとめ
かなり難しい内容で、内容を自分なりに理解するのにかなり時間を要しました。
お二人のご意見から、日本社会をアップデートするために僕が到達した結論としては以下です。
- まずは自分のできる範囲のみを考える。
- 専門的な能力を伸ばして信用を得る。その信用を使って資金を集めて価値あるものを生産する。
- 本当に価値あるものは何かを考えられて正しく価値を評価できる教育を受ける。
- このような社会を早期に滑らかに作り上げる若い人材(落合さんのような)が政治に必要。
いかがだったでしょうか?少しでも参考になれば幸いです。
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