【乙武洋匡が義足で歩くために】「身体をアップデートせよ!」落合陽一の考えるダイバーシティへの道筋 – WEEKLY OCHIAI

こんにちは。ITブロガーのマサタカです。テクノロジーで身体を解き放ちたい。

落合陽一さんの最先端の思想を学ぶことのできるNewsPicksプレミア限定動画である「WEEKLY OCHIAI」はご存知でしょうか。

この人気コーナーであるスペシャルなゲストを迎えてのアップデートミーティングについて一部まとめと僕の感想をご紹介いたします。

 

今回扱うのは、2018/12/12に生放映されている「身体をアップデートせよ!」についてとなります。

身体の本質とは何か?最新テクノロジーのことや今後の身体のダイバーシティの世界について、大変学びがある内容となっています。

もしこれを読んで興味を持たれた方は、是非動画でご覧いただければと思います。

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身体をアップデートせよ! 義足プロジェクトを語る

ゲスト 乙武洋匡さん(作家)

ゲストに乙武さんを迎えて、「身体をアップデートせよ」とは今回も流石です(笑)

 

今回は以下の4つのテーマについてまとめました。

 

4つのテーマ

  • 1.注目の電子制御義足(乙武Z)プロジェクト
  • 2.日本における「テクノロジー×身体」の課題
  • 3.現在の可能性を感じるテクノロジー
  • 4.肉体至上主義の呪い

 

それでは、どうぞ。


1.注目の電子制御義足(乙武Z)プロジェクト

乙武さんが歩く

(落合)身体にテクノロジーというテーマでは乙武さんのキャラクターは絶大。

(インスタグラムより引用)

「乙武Z」と落合さんが名付けていましたが、その義足も持ち込みをしてくれました。

 

特徴なのは電子制御できるがついていることで、これによりゆくゆくは階段などの段差を歩ける可能性があるそうです。

 

そして、最も期待されているところは、機械学習を取り入れるそうです。

 

床への重心のかけ方から自動制御するようなイメージですかね。落合さんは走れるところまでやりたいとおしゃっていました。

これはすごい!

 

身体を拡張するという考え

(乙武)今回のプロジェクトは身体を補うのではなくて、拡張するという思い。

乙武さんが義足で歩くにあたってこれら3つの難しい条件があるそうです。

乙武さん3重苦
  1. 膝がない
  2. 腕もない
  3. 歩いていた経験がない

特に、3つめの「歩いていた経験がない」は先天性ならではです。

 

しかし、ここは乙武さんは大事なところだと主張しています。

 

身体のテクノロジーにとって、出来ないことを補うのではなく、できることを拡張する方が有意義なのです。

 

これには落合さんも「本質的には身体にはあまり意味がない。体を着脱させた方が便利な場面はある」と着脱という(笑) 独特な表現をされていましたが、僕はこれ理解できます。

 

2.日本における「テクノロジー×身体」の課題

あらゆる場所にロボティクスを採用するべし

(乙武)ロンドンの取材で「日本はテクノロジーに長けているので見習いたい」と言われて恥ずかしい思いをした。

みなさんも意識して、駅や公共施設を歩いてみて下さい。

 

案外、バリアフリーで車椅子でもスムーズに移動できる場所は少ないです。

 

ヨーロッパのタクシーでは運転席からスロープを操作して車椅子も乗りやすいような仕組みがあるそうです。

 

日本では鉄道の仕組みやトヨタなどのライン工場では世界最先端のテクノロジーを発揮していますが、こういったところにはあまり金をかけません

 

この憤りを落合さんが答えになるような発言をされています。

(落合)お互いの気持ちよさを考えてロボティクスで解決した方がいいに決まってる。

 

もうほんとこれ。おっしゃる通りです!

 

パラリンピックの立ち位置

(乙武)オリンピックとパラリンピックの境界線が薄れていくはず。

現状の義足の進歩を考慮すると、数年後には世界一速いランナーが義足でランナーになる可能性が高いそうです。

 

その場合、最も走るのが速い人間を見たいと思った時に、パラリンピックになるということです。

 

しかし、この時に必ず議論が起こるはずです。

 

義手や義足は人間としての公式記録としては認められないのでしょうか?そうだとすればどこまでOKなのでしょうか。

 

メガネは?コンタクトは?シューズやラケットは?

 

頭を固くせずに是非、エンターテーメントとしておもしろくなるようなルールにしてほしいものです。

 

団塊世代を動かすのはイマ

(落合)ダイバーシティ対応は5年から7年かかる。万博に間に合わせるならイマのタイミングしかない。

落合さんが最も懸念していることとして、身体のダイバーシティ対応(誰でも心と体がどこでもバリアフリーな状態)が遅れていることです。

 

2020年のオリンピックにはもう既に間に合わないとのことですが、2025年の大阪万博には間に合わせたいと強く思っています。

 

これには数が多く力がある団塊世代を動かす必要があります。7年後には団塊世代も身体が不自由な人が増える可能性があります。

 

しかし、落合さんの見込みではそうなってからでは遅く、イマから取り掛かるべきだと主張しております。

 

これ、まさに団塊世代向けに身体が不自由になった時の体験をVRでさせればいいんじゃないの?と感じました。どうだろう?


3.現在の可能性を感じるテクノロジー

ここで、お二人がイケてると紹介されていたテクノロジーを。

OriHime

HPはこちら

ロボットがリモートで接客ができる仕組みなので、重度障碍者が家から出ることなく働けます

乙武さんは、国会出席もリモートでできないのかも当然議論するべきこと。

という主張をされていて、全くその通りだと思いました。乙武さんの説明もわかりやすかった。(是非、動画観てください)

 

これはそれほど高度な技術は使われていませんが、5Gの普及で飛躍的に伸びる可能性があると落合さんは見ています。

 

NIN_NIN

HPはこちら

「テクノロジーの力を使って、身体の機能を他人にシェアする」をコンセプトですが、こちらの動画を見てください。

素晴らしいです。できることをシェアしてお互いの欠点を埋める。すごい。

 

ただこれは、まだまだサービスとして大きな課題がありそうです。

 

こちらオープンプロジェクトとなっています。ご興味ある方は是非参加してみてください。

 

OTON GLASS

HPはこちら

父親の失語症をきっかけにクラファンで開発されたものだそうです。

簡単なOCR機能ですが、これで読んだ気持ちになりハッピーになれるのであれば画期的な発明と言えます。

 

4.肉体至上主義の呪い

(乙武)身体がない方が便利な世の中になると思っている。例えば、ジェットコースターのGがかかる体験を家でできたら本当に身体は必要なくなる。

今回のテーマで最も深いところだと思います。

 

今ある足を切断した方が、便利な世の中になった時にどうなるのか?

 

日本では、タトゥーや髪を染めることですら、世間的に嫌う傾向があります。

 

この状況で、本当に人間のQOLを上げるプロダクトが出てきたら受け入れられる世界になるでしょうか?

 

こちらも落合さんのお言葉にて締めくくらせていただきます。

 

(落合)世代毎の価値観と同調圧力を変えるには、長い時間をかけてコミュニケーションをとっていくしかない。だから今からやる。

 

イマ、やりましょう。

 

落合さんと乙武さんの結論

最後に、お二人の結論をまとめます。

乙武洋匡の結論

意志の最大化

いちばん大事なのは意志であって、身体はそれを最大化するためのただのハコ。

 

落合陽一の結論

身体の形と機能に縛られない

「あなたの考えている身体はたくさんある中の一つにしか過ぎない」と思えるのが成熟した大人。

身体も自分という人間を高めるためのだたのツールと考えられるか。僕たちにできるでしょうか。イマから考えましょう


まとめ

いかがでしたでしょうか。

 

乙武さんは今までもテレビなどで拝見しておりましたが、さすが声での表現しかできないとうこともあり、聞き取りやすい声でした。

最大限、伝わるように多大な努力をしてきたことがわかります。

五体不満足の状況でも、「人に伝える」ということを十分に実現できています。

 

今回の議論を通して、「身体を拡張してやりたいことに役立てる」という感覚は、これから僕たち人間に必要な感覚なんだと痛感しました。

もし、自分が何か障害を背負った時に、どのように考えるか、それは本当に自分のやりたいことの障害なのか、考えたいです。

 

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