【落合陽一が考えるリアルテック】ユーグレア永田暁彦さん「投資するべきベンチャーとは最後は愛だ」

テックベンチャーをアップデートせよ
こんにちは。ITブロガーのマサタカです。リアルテックって響きかっこいい!

落合陽一さんの最先端の思想を学ぶことのできるNewsPicksプレミア限定動画である「WEEKLY OCHIAI」はご存知でしょうか。

この人気コーナーであるスペシャルなゲストを迎えてのアップデートミーティングについて一部まとめと僕の感想をご紹介いたします。

 

今回は、2019/4/24に生放映されている「テックベンチャーをアップデートせよ!」についてとなります。

本来の意味での課題解決に着目している回で非常に勉強になりました。ゲストの永田さんの意見も面白かった!

 

もしこれを読んで興味を持たれた方は、是非動画でご覧いただければと思います。



テックベンチャーをアップデートせよ!最後は「愛」だ

永田暁彦さん(ユーグレアCFO)

(Widge様HPより引用)

ゲストは永田暁彦さん(ユーグレアCFO)です。

リアルテックベンチャーへの投資を支援するユーグレアのCFOとしてご活躍中の永田さんがゲスト。

30代とお若いですが、達観されていてコメントも1つ1つ面白かった。動画見て欲しい。

 

リアルテックとチャラテック

永田さんはリアルテックベンチャーへの投資を支援する企業として活躍しているのですが、リアルテックとはみなさんご存知でしょうか?永田さんはリアルテックをこのように説明しています。

補足:リアルテックとは

地球と人類の課題解決に資する研究開発型の革新的テクノロジー 

 

例えば、永田さんのユーグレアではバイオ燃料として有望視されているミドリムシの大量培養に成功していますが、燃料や人体への健康に直接的に関わるテクノロジーはまさにリアルテックです。

永田さんは、このミドリムシのようにそのテクノロジーが生まれた後で世界が変わるものがリアルテックと呼び、それ以外を少し雑な表現ですが(笑)チャラテックと呼んでいます。

リアルテックという名称は永田さんが考えた言葉で、世界的にはディープテックと呼ばれるそうです。初めて知った・・。

 

なぜリアルテックに金が集まらないのか

(落合)チャラテックに数打ちゃ当たるで投資した方がベンチャーもVCも儲かる。

リアルテックの課題として、本質的にはとても価値のあるテクノロジーなのですがお金が集まりにくいということです。

どうゆうことかというと、ミドリムシもそうですが「何故それが素晴らしいテクノロジーなのか?」を理解するのが一般的に難しいからとなります。

つまり、投資先を決めようとする人間は誰もがテクノロジーに詳しいわけでなく、わかりやすく儲かりそうなもの(またはそのように仕向けてもの)に投資します。

本質的にはとても有意義とされる「エネルギー、通信、交通」といった分野にベンチャーがいないのもこれが理由だそうです。

そこで永田さんはユーグレアを通して、有望なリアルテックに投資を続けるポジションにいます。

 

どうすればリアルテックにお金を集めることができるか

(永田)わからないのはあなたの勉強不足、では世の中は変わらない。わからないものは可視化して理解させることによって橋渡しが成立する。

ではどうすればリアルテックに投資をしてもらえるようになるのかは、アップデートという目線では欠かせない話題です。

この分野に命を懸けてきた永田さんの意見では、やはりわからない人に対していかに理解をしてもらうかしっかり可視化して橋渡しをしてやることが大事だとおっしゃっていました。

どんなにすごい技術も大衆に理解できるところまで落とし込めないと、普及はしないのと同じですね。やはり世の中にいる大多数の「普通の人」に理解してもらえる仕組みを考えてこそ価値が生まれるんです。

落合さんも研究者と経営者の経験上から、「デモの一個目が動くものは金が集まる。」という意見を出していましたが、仕組みどうこうよりまずコンセプトがよりシンプルなことが重要だと考えさせられました。

多分世の中で上手くいかない時の理由ってほとんどこれが原因だと思うんですよね。あー、今回もめっちゃ勉強になる。


投資先として優れているモノとは

さらに、永田さんの投資先はどうゆうところを基準に考えているか?というなんとも有能なお話が聞けたのでまとめておきます。

(永田)技術は溢れてる。だからその技術で世の中を変えられる人に投資する。

重要なのは技術ではないと。結局はその技術を使ってどう世界を変えていけるかどうかは人の力が必要です。重要視するのは情熱をいかに多くの人に伝染させられるか、とういう人間力です。

ですので、リアルテック投資と謳っていますが、技術というより人に投資をするのが実態とのことです。

 

(永田)その人が3人チーム以上でないと投資しない。周りの数人を説得させられない人が世界を変えられない。

しかし、単独チームには投資をしないようにしているそうです。理由として、たった数人の近しい人を口説けない人に世界中の人を変えるのは難しいからとなります。

ですので、すごくいい技術を研究していて投資を募っている人が単独であった場合は必ず「たった1人でいいから説得してくれ」とお願いをしているそうです。

これは勉強になるなー。たった1人を自分の力のみで説得できるかどうかは能力を見極める最も簡単な方法かもしれません。

 

(永田)課題ドリブンから出ないとすごいものは生まれない。

方法論に縛られているとどうしても本当にすごいものは生まれません。

議論中なんども口にしていたのが「課題ドリブン」という言葉。どうしても解決したい課題があることが前提としてあって、解決方法を探していく。その過程で必要なテクノロジーがあれば利用するし、難しそうであればすぐに切り捨てる。

なので、より大きな課題を抱えている人でしっかりと課題ドリブンの思想が定着しているのであれば投資する価値があると見込めます。

落合さんは「研究は好奇心ドリブンが多い」と言っていましたが、研究者などの天才型ですと確かにものすごい結果を出す可能性はありますが、投資先としてはリスキー過ぎるのは理解できます。

 

永田暁彦さんの真の目的

(永田)人間を生物的制限から解放したい。

最後に、永田さんの持つ野心についてとなります。永田さんは本当に煩悩がない人で、物欲的なものは一切感じられませんでした。

お金を儲けるのが目的だと考えられる投資企業なのになぜ?と思ってしまいますが、永田さんの真に達成したいこととして「人間を生物的制限から解放したらどうなるか?」という世界を作りたいというのがあります。

つまり、ミドリムシでもそうですが健康をいつまでも保てるようになり、エネルギーも無限に低コストで作るれるようになる。人は健康に悩む必要がなくなり、仕事もしなくても良い。そうなったら人間はどうなるのか?本当の幸せを手に入れるのか?

 

永田さんの野望というか夢が大きすぎて、自分がちっぽけな人間に思えてなんだか切なくなる気持ちを得ました。

永田さんに投資が集まるのも、このような夢を真剣に持っているからでしょう。


落合さんと永田さんの結論

それでは最後にファーストステップのヒントを!

落合陽一の結論

とりあえず脱ぐ
人から与えられたかっこよさは脱ごう。相対的な価値ではなく、自分自身を軸にした価値すればいい。

自分がかっこいいと思えればそれでいい。価値の基準を内側に持て。いつも落合さんが言ってるやつです。

 

永田暁彦の結論

愛と熱
伝達のし合いが大事。周りにあるものが意味のないことと気付いた時に自由度が広まった。愛に生きようと思った。

お金より人。フィジカルな部分で熱を伝えないと意味がない。まさに煩悩から解放されてます!

 

まとめ

リアルテックというゴリゴリのテクノロジーの話ですが、最後にたどり着くのは「人の情熱と愛」という着地点だったのが印象的でした。

こんな課題を絶対に解決したい!という思いを持てるかどうか、いつこれに気付けるか?だと思うのですがこのヒントになるきっかけとして落合さんから以下のご質問。

「明日から5年休みです。手元に4000万円あります。さぁ何しますか?」

あなたの本当にやりたいことは、何ですか?

 

落合陽一さんのオススメ書籍はこちら👇