
落合陽一さんの最先端の思想を学ぶことのできるNewsPicksプレミア限定動画である「WEEKLY OCHIAI」はご存知でしょうか。
この人気コーナーであるスペシャルなゲストを迎えてのアップデートミーティングについて一部まとめと僕の感想をご紹介いたします。
今回は、2019/1/16に生放映されている「地方をアップデートせよ!」についてとなります。
今までも東京と地方の格差問題は議論にはよく出てきましたが、今回は地方の課題をガッツリとアップデートしていきます。
もしこれを読んで興味を持たれた方は、是非動画でご覧いただければと思います。
地方をアップデートせよ!課題3つを解決する
ゲスト:木下斉さん(エリア・イノベーション・アライアンス代表理事)

誰よりも地方政策マニアと自称している木下さんをゲストに迎えての議論。
今回はこちらの3つの課題についてとなります。
地方の課題3つ
- 経済産業 (稼ぐ力が下がっている)
- 金融財政 (通貨と銀行の問題)
- 統治制度 (境界線の問題)
落合さんと木下さんの解決案など僕がおもしろいと感じたところを取り扱います!
【経済産業】どう稼ぐか?
インターネットをもっと使う
(落合)みんなEC(ネット販売)で売る。買い手とスタイルを変える。
確かに、隣で見えるところで売ろうとするから問題が生じるので、ECに思いっきり振るのはアリだと思う。
農作物を「メルカリ」で売ってる人もいるそうですが、本格的にやろうとしても「BASE」や「AmazonのFBA」などを利用すれば比較的簡単にECで売ることもできます。
僕は、地域で商売している人がインターネット利活用するのが当たり前になるにはどうすれば良いのか考える必要があると考えています。
お金儲けは悪いことじゃない
(木下)嫌われてもやれ。
ブランドを作ってもそれを日本では地方で分散化する流れになるそうです。
そうなると、進んでブランドを作る人が減ってしまいます。
また、日本の悪い風習である「お金儲けが悪いこと信仰」も邪魔になります。
それでも木下さんは「嫌われてもやるべき」という意見を主張しています。
確かに、昔は嫌われることをすると村八分のようなことがあったかと思います。ただ、今の時代はネットで全世界の人と繋がることができます。
その人たちから信頼を得ればいい、という考えは結構大事な気がしています。
ブランドは仕入0円だが高価値
(木下)プライシングが大事。いかに地方土地をブランド化して価値を生み出すか。
フランスのワインのような価値をどうすれば作れるか?
落合さんが次の2つがヒントになると提案しています。
- 供給量を調整する。(希少性を高める)
- 歴史の見直しをしてストーリーテリングを作る。(歴史を感じると美味しく感じる)
特に2つ目がおもしろいです。
可能性を感じた話が、「地方企業のファミリービシネス」というもので、家族経営だけど伝統や歴史を思いっきり前面に出すやり方。
それだけで他に真似ができないかつ仕入れゼロで付加価値を実現できます。
これはおもしろい!
【金融政策】通貨と銀行はどうする?
合法な独自経済圏を作る
(落合)地方ICOは金融庁取り締まりが厳しくなったので、代替案を挙げるなら「物々交換」。
落合さんは以前から地域ICO(自治体が仮想通貨を発行する)をやったらいいという考えでしたが、2018年に仮想通貨の法的制限が厳しくなりました。
そこで、「通貨を経由しないでサービス同士を交換する方法」として物々交換を挙げています。
既にフリマアプリであるメルカリは、ある意味オンライン上の物々交換が成立しています。
なので、物々交換のCtoCビジネスはまだチャンスありますね!
現状で上手くいっているCtoCプラットフォームは少ないですから。
銀行も自分たちで作る
(木下)これから訪れる多大の相続で、地銀のお金がメガバンクに流れる。
この考えはハッとさせられました。
確かに、団塊世代が高齢者になり相続が発生した場合に、浮き彫りになるでしょう。
木下さんは「地方でもう一度自分たちで金融機関を作っていくべき」という意見を述べていましたが、まさにその通りだと思う。
今ならインターネットやブロックチェーン技術があるので、比較的容易にできるはず。
地域ごとの独自経済圏を作るのと同時に、金融機関も独自で作る。これですね!
【統治制度】国が本当にするべきことは?
データ主義の政治であれ
(落合)決定する要素ごとに境界線を柔らかに変化させなければならない。柔らかな境界線を創ることこそ行政でするべき。
県や市という自治体の枠組みを時と場合によって取っ払うことができれば良い、ということですね。
真面目に考えると、境界線の決定を人の手でやっていると時間がかかりすぎてダメです。
なので、お二人は「データ主義でコンピューターを使うべき」という意見を推していました。
つまり、「AIで決定する」ということです。
(落合)どのデータでチューニングするかを政治調整するべき。
落合さんの言う通り、政治家の何を基準にして決定したかわからない政策よりも、政治ではAIで重視するデータを決める場であれば良いのです。
ボトムアップで考えよう
(木下)国が決めたことを取り合うのではなく、地方で作り上げたものを横展開する。
日本の問題点として、「まず国が椅子の数を決める→地方がそれを取り合う」といったような流れになってしまっているため、いつまでたっても問題解決しない状況となっています。
この流れは本来、逆であるべきです。
(落合)日本でトップダウンでうまくいった事例はほぼない。ボトムアップでやるしかない。
僕は全ての問題の解決策として、「ボトムアップで考える」がキモになると考えています。
理由は、今やテクノロジーを活用すればスピード感を持ってそれぞれのやり方で試してみることができます。
そこで、上手くいったモデルは別の地域で展開(コピー)することができます。
途中で失敗してもそれがいつか役立つことがあります。
可能性を狭めてしまうトップダウンのやり方は、もう時代遅れになっていると感じています。
皆さんはどう思いますか?
お二人の結論
最後に、お二人からファーストアクションを!
「始める」
今回やった議論は昔から多くやっている。だけど誰も始めない。とにかくすぐにやるべき。
「隣の人を気にしない」
みんなに好かれようと思ったら何もやれない。この土地が好きだからやるという気持ちを強く持っている人がやれる。なのでカギは「偏愛」と「叩かれ慣れ」。

まとめ
ローカルでのビシネスについて、僕もよく考えるのでとても参考になりました。
テクノロジーとしてAI利活用とCtoCプラットフォームは、不可欠だと感じました。
今回はあまり触れられませんでしたが、これからもっとリモートワークや副業解禁が進んでいけば、東京一強の状況は変わってくるのでは?と個人的には思っています。
何れにしても、「とにかく始めてみる」精神はこれからの時代はもっと求められる要素となることは間違いなし。
今から始めましょう!
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