【進研ゼミのベネッセの研究結果】読書量が多い子供ほど学力が伸びる 偏差値アップの秘密とは

こんにちは。ITブロガーのマサタカです。

今回は読書と学力についてを取り上げます。

このブログでも以前に紹介している「AI VS. 教科書が読めない子供達」の中で著者の新井紀子さんが主張されていた内容に未来のAI社会での一番の不安要素は「子供の読解力のなさ」を挙げています。

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2018.09.10

本書では読解力と相関がある様々な事象をアンケートを通して調べていました。その中で「読書の好き嫌い」と読解力では相関がみられませんでした。

しかし今回、非常に興味ぶかい研究結果がベネッセから発表されました。

ベネッセ教育総合研究所:読書は学力が低い子どもたちに大きなプラス効果

子どもたちの読書履歴・学力テスト・アンケートの結果から「読書量が多い子どもほど、学力が伸びている」という結果を導き出したというのです。

ソースはこちらです。

主な分析結果はこの3つとなります。

ベネッセの分析結果
  1. たくさん読書をしている子供ほど学力が向上 特に「算数」に影響
  2. 読書は学力が低い子供たちにプラス効果が大きい
  3. 子ども自身も「学びの広がり」「他社とのつがなり」など幅広い読書のメリットを実感

そして肝心な今回の研究結果の条件は以下となります。

条件はこちら

  • 対象の学生は小学校5・6年生
  • 期間は1年4ヵ月(16ヶ月)
  • 読書数は電子書籍サービスの履歴から取得
  • 開始前と開始後の進研ゼミの実力診断テストの結果を比較
  • 対象人数は42,696名

サンプル数が非常に多いです。さすが天下のベネッセさん、これなら信頼できるデータと言えそうです!というか進研ゼミで電子書籍サービスなんてやっているんですね。(「まなびライブラリー」というサービスです)

各4つの視点からまとめられています。

①総合偏差値の比較

まずは偏差値の変化をご覧ください。ちなみにこれらの偏差値は「進研ゼミ」でまとめている結果ですので信頼性は高いと思います。

「読書多い」1.9増加、「読書無し」-0.7減少とポイント差は2.6ポイント差と明らかな差が見られます。サンプル数から考えて読書量に相関があるとみていいでしょう。

②各教科ごとの偏差値の比較

そして、各教科ごとの偏差値の変化がこちらです。

算数はおよそ5ポイントほど上昇しています。その他は1ポイントほどですので、明らかに算数の変化が著しいです。

ベネッセ研究所では以下のように推察しています。

そのなかでも、特に「算数」の学力に大きな影響が見られた。「文章中に与えられた問いや条件を正確に読み取る力」を高めていることや、読書習慣によって落ち着いた学習環境が整い、「積み上げ型」の問題(計算問題など)にプラスの効果をもたらしたことなどが推察される。

これは新井紀子さんも言及されていましたが、「算数や数学が苦手な人が多いのは、数字が苦手というわけではなく、単に問題の読解力がないのが原因」ということなのだと思います。つまり、いくら公式を覚えたりや数式を速く解けても学力にはあまり影響は与えず、読解力を鍛える方が学力にそのまま結びつくということを示しています。

③誰に効果があるのか

そして非常におもしろいのは誰に効果があるのか?を示すこちらの図です。

なんと学力が低い子供の方が大幅に偏差値がアップしています。注目すべきは読書が少ない子でも2ポイント近く伸びている点です。

少しの読書でもここまで効果が出るのであれば、勉強が全然できない僕の子供でも効果があるのではないかと期待してしまいます(笑)これはかなり朗報ですよね。

④読書の効果

最後に、子供から見た読書の効果についてです。どのような点に「良さ」を感じたかの結果が以下です。

ベネッセの見解ではこれらから「学びの広がり」「他社とのつながり」の効果があったとキレイにまとめています。

僕の個人的な考えでは「AI VS. 教科書が読めない子供達」の記事でも書きましたが、読解力を上げるには「常に思考しながら物事に取り組め」という結論に至っています。僕はこの読書の効果は、思考するきっかけになっているのではないかと思うのです。

「自分で調べる」「文章が上手になった」「人との話題が増えた」というのはまさに思考力がついたからではないでしょうか。思考力→読解力→学力向上というプロセスをたどっていると推測しています。

まとめ

読書する効果は大昔から様々な意見が存在していました。僕自身は少なくとも読解力の向上には繋がるのでは?と思っていましたので、「AI VS. 教科書が読めない子供達」で示された相関がないという内容はとてもがっかりしていました。

しかし、今回のベネッセの研究結果では偏差値の向上には相関があるというものでした。読解力という意味ではないにしろ僕は同意のモノと判断しています。

今回はあの進研ゼミを介しての実験でしたので、先に挙げたとおりサンプル数がかなり多いです。なのでこちらの方が信頼性がある可能性は高いです。僕はやっぱり読書は読解力に繋がりそれによって学力が上がると信じています。(なので僕の子供には自信をもって読書を勧めます)

そして、読書も効果は大きいですがブログを書くことも同じように読解力の向上に繋がっていると信じて、これからも書き続けようと思います。(最後むりやり自分のモチベーションを上げる形になりました^^;)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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