ZOZOSUITをなくす理由は?前澤友作氏の会見からこれからのZOZO戦略を予想してみる

こんにちは。ITブロガーのマサタカです。

ZOZOの会見を受けて考察していきます。

毎度お騒がせのZOZO前澤社長からまた驚きのニュースが届きました。

ファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を展開するZOZO社長の前澤友作氏は、10月31日、東京都内で会見し、世界中への配布に着手していた体型データを計測するZOZOSUITを、将来的になくしていくことを明らかにした。これまでに入手したデータの機械学習により、ZOZOSUITなしでも「最適サイズ」を計測できるとの理由をあげた。

え?ZOZOSUITもう使わなくなるの?てかどうやって最適サイズを計測できるんだ??

とうことで、最適サイズについての考察と、これからのZOZOの展開をちょっと予想してみたいと思います。

ZOZOが展開する最適サイズビジネス

ZOZOSUITなくします

「今後は、ZOZOSUITなしでPBを購入できるようになります」

突然の発表にメディアがざわつきましたが、これ実は前にも前澤さんは言ってましたし当初からいつかはなくす構想はあったと容易に想像できます。ユーザー目線で考えれば、わざわざサイズ測定のためにスーツを着たくないと思うのは至極当然な発想です。

僕もこのあたりの認識は誤りがありました。

ZOZOスーツのレビューを僕もしましたし色んな人がその精度を検証し、「精度はまだまだ」とか「もう少し制度を上げてからリリースするべき」とかの意見が多く見られました。ZOZOの狙いとしては、ZOZOスーツは「着衣無しでの測定を完成させるための部品の一部」に過ぎなかったのです。

なのでZOZOスーツ自体の細かな精度はあまり重要ではなく、より早くより多くのサイズデータを集めることがなにより重要だったということです。

このあたりについて説明していきます。

どうやって最適サイズを計測するか

前澤さんがご自身で会見内容をTwitterでまとめてくださいました。

機械学習による体型予測モデルというところがその答えになると思います。

ZOZOスーツの測定時に、このような情報を付加していると思います。

付加情報

  • 身長
  • 体重
  • 年代
  • 性別 

✔︎ モデル作り

付加情報を入力してもらうことにより、どんな人がどういう体型である可能性が高いかを分類分けをするモデルが作れます。機械学習ではより多くの情報が用意できるかで精度が決まります。なので無料でもZOZOスーツを大量に配った戦略は正解でした。そして、体型データは「あまり変わりにくいデータ」というのもカギです。なので一度データを送信してくれれば取りたいデータはほぼほぼ取れます。

あとは精度ですが、正直、数センチ単位の誤差はそれほど問題にはなりにくいと思います。ほとんどがパターンオーダーですし多少の誤差では影響は少ないと考えてます。あまりに相違があるなら返品されるでしょうから、そこからデータと突き合わせてフィードバックすることも可能です。

以上から、おそらく日本ではもうデータは揃いきったのではないでしょうか。現在はこのデータをこねくり回してより精度のよいモデルを作ってるのでしょう。

✔︎パターンを絞り込む

そうすれば、ユーザーは「身長・体重・年代・性別」を入力するだけで、2〜3パターンくらいには絞れるのではないかと予想しています。そこまでパターンを絞れば例えば「首回りはいつもきつめ」とかであれば首回りに余裕のあるパターンをユーザーに選択させる。これでほとんどの場合、スーツで測定したレベルと同レベルになるのではないでしょうか。

センサの技術革新ではなく「AIで測定を不要にする」方がユーザー体験としてはより優れているという思想を初めから持っていたのでしょう。ZOZOスーツを無料でばらまくという行為は、まさにユーザー目線に立って、より早く行動したということです。前澤社長シビレます。

ZOZOの将来予想

ということで、今後は測定が不要・アプリダウンロードも不要で、簡単な情報を入力するだけであなたにぴったりの服を提供できるサービスをZOZOは作り上げていくのでしょう。

しかし、前澤社長のことです。これから僕たちに仕掛けるサプライズは、測定不要にするだけではないと思っています。

ここで大胆予想をしておきます。

ZOZOの戦略として、リアル店舗の「ZOZOストア」を作るのではないかと密かに思っています。前澤社長もこんなことを会見では言っています。

「今後はZOZOSUITだけでなく、PBの洋服に注目していただけるようにしていきたい」

もちろん、ZOZOTOWN内でもっと注目されるような動きはしてくとは思いますが、書籍「the four GAFA」の中でもありましたが、Appleの成功の元となったのはアップルストアだと言われています。

テクノロジーで世の中を魅了していたAppleがあえて独自のリアル店舗販売ルートを展開して言った理由は、「製品を売るのではなく、顧客の問題解決のサポートをする」という理念があったからだそうです。結果的にはこのビジネスモデルが大成功してAppleは今の地位を築いています。

僕はZOZOもこれをやるんじゃないかと思っています。当然、店舗数はそれほど多くは作らずまさにアップルストア並みに。

そしてそこにもびっくりするようなテクノロジーが使われるのではないかと思っています。AmazonGOのようにレジ無しにするのはもちろん、自分のサイズや好みにあった服のみがピックされたりする機能は入れてきそうです。

あとは、服の上から自動的に精密に測定をするような仕組みをあるかも。来店した人のみのプレミアサービスとして、より個別に詳細に測定ができる。

どうですか?やりそうじゃないですか?

まとめ

僕はこのニュースを見て、「なんて自分は浅はかだったのか、、」と落胆しました。

「測定精度がもう少し良くならないと」などと批評していましたが、前澤社長は『測定なしでサイズがぴったりな服を買える』が最もユーザー体験を最適化したものというところを見ていたんですね。

それと、会見ではこんな言葉で締めくくっています。

「一言で言うと、苦労はしていますが、楽しくやっています。誰もやっていないことをやろうとしている。全ては挑戦。成功すれば、圧倒的な差別化要因になる。だれにも参入できない領域に挑戦できている」

ZOZOのこれからは目が離せません。ZOZOが世界を代表する日本発ファッションブランドになるのはもう近い未来かもしれません。

 

最後までお読みいただいき、ありがとうございました。

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