
人生のおよそ1/3の時間を費やしている睡眠。いかに質の良い睡眠ができるかは仕事効率、そしてQOL(クオリティ・オブ・ライフ)に大きく関わってきます。
そんな睡眠について今回は取り扱います。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
いびきをかく人はハイリスク?
普段あなたはいびきをかきますか?
ほとんどの方は、「ない」と答える自信がないと思います。それは誰も自分の寝ている所を見る機会がないからです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は少し前に、これが原因の交通事故などが多発したことにより一気に知名度を上げましたが、いまだ予備軍を含む重症患者の1/5も適切な治療を受けれずにいると言われています。
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)は、眠っている間に呼吸が止まる病気です。医学的には、10秒以上の気道の空気の流れが止まった状態を無呼吸とし、無呼吸が一晩に30回以上、若しくは1時間あたり5回以上あれば、睡眠時無呼吸です。寝ている間の無呼吸に私たちはなかなか気付くことができないために、検査・治療を受けていない多くの潜在患者がいると推計されています。この病気が深刻なのは、寝ている間に生じる無呼吸が、起きているときの私たちの活動に様々な影響を及ぼすこと。気付かないうちに日常生活に様々なリスクが生じる可能性があるのです。
実は僕は軽度ですがSAS患者です。妻がたまに息が止まっている状況を見つけてくれたので気づくことができました。もし、結婚もせずに一人暮らしであれば気づいてなかったかもしれません。またそれが原因で寿命が大幅に縮んでいた可能性もあります。
もし、あなたがパートナーのいない方でSASであった場合、どうすればよいでしょうか?これも最新のテクノロジーを使って解決しましょう。
いびき記録アプリ
テクノロジーといってもごめんなさい、普通のスマホアプリです。
とはいえ、最近のいびき記録アプリはかなり高精度になってるので、そのお手軽さから簡易的な確認にはもってこいだと思います。
僕のお勧めはこちらアプリ。
このアプリでは寝ている時のいびきを自動録音してくれて睡眠中にどのくらいいびきをかいてるかをグラフ化してくれます。
制限はありますが無料版でも十分使えるので、気になる方は是非使って見てください。
そして、結構いびきかいてるかも?という方はお医者様にご相談されることをオススメします。大事なのはご自分の判断ではなく、専門家に判断してもらうことです。
治療対策
もしいびきがヒドい場合やSASと診断された場合は、対策を取る必要があります。外的手術以外の方法ではこれらが主流となります。
CPAP

図(日本呼吸器学会HPより引用)
現在SASの治療と言えば、「CPAP(シーパップ)」が一般的な手段です。
CPAPに関してはこちらのサイトから概要を転記しておきます。
閉塞性睡眠時無呼吸タイプに有効な治療方法として現在欧米や日本国内で最も普及している治療方法です。CPAP療法の原理は、寝ている間の無呼吸を防ぐために気道に空気を送り続けて気道を開存させておくというもの。CPAP装置からエアチューブを伝い、鼻に装着したマスクから気道へと空気が送り込まれます。
つまり、空気を送ることにより物理的に気道を確保することができるので、たしかに有効なんですが、このような欠点があります。
- 機器がそれなりに大きいので持ち運びが厳しい
- 電気代やレンタル代などのコストがかかる
- 月に1度の検診が必要。(経済的・時間的コストが大きい)
もちろん治るわけでなく対処療法なのでずっと継続する必要があります。(ただし肥満が原因の場合は、痩せて改善する可能性などはあります)
ですので長期的にコストがかかるのは、患者にとっては大きな負担になってしまいます。
マウスピース

図(大阪大学歯科部附属病院HPより引用)
重症患者はほとんどの場合、CPAPでしか効果は見られませんが、人によりマウスピースも有効になります。
仕組みとしては、下顎をずらした状態を維持する目的のマウスピースをはめます。そうすることによって、気道を確保した状態を維持することができます。僕の場合、肥満ではなく喉入り口が狭いことが原因でしたので、マウスピースは有効でした。
マウスピースは専門の歯医者であれば、SAS用を作成できます。僕が作った時は保険適用でたしか1万円くらいで作れました。
CPAPと比べてかなり低コストになるので負担は減らせます。小さいので持ち運びもできるのもうれしいです。
欠点としては以下です。
- 下顎を出した状態で寝るのはかなり違和感がある
- 衛生を保つために頻繁なメンテナンス(ポリデントなど)が必須
- 力が加わっているので長く使っていると壊れる
- そもそも効果がない人もいる
最近ではこんなアイテムも
その他にも、Amazonで買えてしまう商品でスゴイのを見つけました!
※2019/5/11更新 上記の商品が削除されてしまったみたいです。代替になりそうな商品を紹介しておきます。👇
無呼吸になる原因は舌が喉に落ちてしまうことなのですが、なんと舌を吸引して物理的に落とさないようにしています。
値段も超安いですし、シリコンなので衛生的でしかも壊れる心配もない。僕も買ってみましたが、残念ながらいびきはかいてしまいますが、「いびきラボ」アプリで検証したところ無呼吸にはなっていないっぽいので、コスパは大変優れていると思います。
ただ、慣れないと起きた時に舌が痛いというか痺れる感じになりますので、ご注意ください。
※こちらの舌マウスピースを2ヶ月間使ってみての感想をまとめてます!👇
まとめ
もし、自分はSASかもしれない。という心配をされている方はとりあえず医者に相談することをオススメします。今では簡易検査で普通に家で寝るだけで検査できるものもあります。
今回挙げた対処以外には、外的手術でのどちんこやその周りを摘出するような(UPPPと言います)こともできますが、体への負担も大きいです。まずは今回ご紹介した治療法(治りませんが)を試してみてはいかがでしょうか?
健康に大きく関わる病気なので、正しい検査と適切な対処を。そして、快適な生活を!