こんにちは。SE仮想通貨ブロガーのまさたか(@masataka_net)です。
今回は、エンジニアが大好きであろう銘柄「NEM」についてご紹介いたします。
目次
NEMってどんなコイン?
あらかじめ前置きしておきます。こちらコインと書きましたが、正しく言うとNEMはプラットフォームの総称で、これを利用してコインとしたのがXEMとなります。ですが、説明のためコインとして記述していますのでご了承ください。
ユニークな承認方法
・ユニークな承認方法
NEMのおもしろいところはそのコンセプトにあります。
NEMは略語となっており「New Economy Movement」という意味です。
その名の示すとおり「新たな経済圏の創出」「平等」「富の再分配」といった言葉がコンセプトになります。

NEMは承認方法がとてもユニークです。
ビットコインではプルーフ・オブ・ワーク(PoW)、イーサリアムではプルーフ・オブ・ステーク(PoS)といった承認方法を採用していますが、こちらの問題点としては、スーパーコンピューターなどの大きなリソースを所有している人だけがマイニングに有利となり、お金持ちがさらにお金持ちになっていく仕組みとなります。(考え方は今の資本主義と同じですね)
これらに対して、NEMではプルーフ・オブ・インポータンス(PoI)という仕組みを採用しています。
これは大きなリソースを所有している方が有利なものではなく、「ユーザーの重要度」によって報酬が分配される仕組みとなります。
重要度とは、「NEM保有量」+「取引の頻度」で決定します。つまり、保有量が多いだけでなく、いかに取引をしてNEMを活用しているかが影響を及ぼします。
なので、PoWやPoSではお金持ちには仕組み上太刀打ちできなかったですが、NEMを活発に取引していれば有利になるように設計されているということですね。
以下にそれぞれの承認方法について表にしておきます。
PoW
(BTC) |
スーパーコンピューターなど演算能力が高い人が報酬を得やすい |
PoS
(ETC) |
コインの保有量が多い人が報酬を得やすい |
PoI
(NEM) |
取引き頻度などでより経済を回している人が報酬を得やすい |
「平等」をコンセプトにしたNEMらしい仕組みですね。
ちなみに、NEMでマイニングする行為を「ハーベスティング」と言います。これはNEM専用Walletに入れておくだけで行われます。こちらについては別途説明しています。
性能面について
送金づまりを起こしているビットコインと比べると、送金速度も手数料も断然安いのが特徴です。
また、セキュリティ面でもマルチシグを採用しているNEMの方が高いといえます。
※マルチシグについては後述します。
NEMのいいところは?
プラットフォームとしてのNEM
前提としてお話しておくと、NEMは決算通貨というよりプラットフォーム系銘柄となります。

プラットフォームってなに?なにができるの?
プラットフォームというのは、アプリが動作するための基盤だと思ってください。
みなさんが持っているiPhoneで例えると、iOSがプラットフォームとなって、その上でLINEなどのアプリを使用していることとなります。
ちなみにイーサリアムもプラットフォーム系にあたり、ある意味NEMとは対抗する銘柄となります。
NEMとの一番大きな違いとして、イーサリアムは「スマートコントラクト」という強力な機能の実装が可能となります。
※スマートコントラクト・・自動契約実行機能で注目されている技術
それでは、NEMに勝ち目がないかといったら、私は違そうとは思っていません。
私自身、スマートコンストラクトが将来流行することは信じて疑いません。
しかし、イーサリアムの難点としては拡張性が低く、実装が高何度であるという点です。
そこでNEMとの住み分けができると私は考えています。
コストを多く負担できる大手企業ではイーサリアム系(私はLISK推し)を、その他の低コストで活用したい企業や個人はNEMに注目していくと予想しています。
NEMの大きなメリットとして、開発者が扱いやすいAPIを用意しているところが大きいです。
しかもこのAPIがとても使いやすく、個人開発者でも容易に使用できるような仕様となっています。
これは、プラットフォームとして普及させるには大変なアドバンテージとなります。
開発者からみたNEMの機能とは
開発者にとってNEMの持つ機能はとても魅力的です。
私が一番NEMが気に入っているところがここです。
NEMの主な特徴である機能をご紹介します。
- ネームスペース
- モザイク
- アポスティーユ
- マルチシグ

カタカナばっかでよくわからん!
それでは上記機能についてわかりやすく簡単にご紹介します。
ネームスペース
みなさんビットコインやイーサリアムの送金をするときに、とても長いアドレスを入力しているかと思います。

そうそう、いつも合ってるかどうか不安になる。。
あれホントわかりずらいですよね。いつもドキドキします。
そんな悩みを解決する機能となります。インターネットのドメインにあたる機能ですね。
インターネットではIPアドレスで住所が決まります。
例えば「192.168.12.34」という形です。
これを「wwww.example.jp」 などのドメインに置き換えて使用できます。
ネームスペースもドメインと同様、登録料金が発生しますが、こちらは実運用を見越したとても気の利いた機能だと思います。
モザイク
これは簡単に言い換えると、コインをカスタムできてしまう機能となります。
それは独自コインを簡単に作成できてしまうということを意味します。

独自コインを作って何ができるの?何かにつかえるの?
例えば、ある開発者が「NEMを使ってこのスーパーのポイントシステムを作ろう」ってなった時に、そのお店の独自のポイントとして独自コインが作れてしまいます。
具体的には、コインの名前や初期供給量や手数料を好きに決定できるんです。(しかも超簡単に)
これってすごいことで、もしあなたが「よし!おれのコイン作っちゃお!」となった時に、すぐに作れるということです。(それが何に使えるかはあなた次第ですが、、)
アポスティーユ
こちらはブロックチェーン技術を活用して『証明書を発行できる機能』となります。
これも結構すごいです。
細かい仕組みは省きますが、公式HPでは以下の用途で利用できるとあります。
- 土地やアート、写真、宝石、特許、音楽、自動車といったようなあらゆる所有権の登記。
- 議事録や契約書、メール、ツイート、音声記録、ログ、タイムカードなどのタイムスタンプ記録。
- 売り上げデータや会計データなど、後に監査が必要となる情報の記録。
これ、いろんな活用ができそうですよね。
例えばWEBサイトの証明書とかに使えるようになったらわざわざ高いお金を払って購入する必要もなくなります!
マルチシグ
こちらはセキュリティに関しての仕組みとなります。
通常、仮想通貨の取引に使用する秘密鍵は1つとなります。
それを複数持たせ、万が一どれかが漏出してしまった場合でも盗難防止できる機能となります。
これが使用できるNEMはセキュリティ上とても安全なコインと言えます。

セキュリティ上安全なのはホルダーとしてはとても安心!
ただしこちらは賛否両論あり、秘密鍵が複数となることがそもそも危険、利便性や運用コストが増してしまう、といった意見も多くみられますので、手放しにメリットだとはいいがたいです。
投資材料はどうか?
みなさんが気になるNEMの好材料をいくつか挙げます。
カタパルト
何といってもこれでしょう。
2018年にNEMに実装される予定となります。いわゆるバージョンアップですね。

それが実装されるとどうなるの?強いの?
強いですねー。今でさえ速い部類のNEMですがさらに処理速度が高速化されます!
実装後にどうなるか主なコインと比べてみましょう。
ビットコイン(BTC) |
約7〜15件/秒 |
リップル(XPR) |
約1500件/秒 |
NEM(XEM) |
約3000〜4000件/秒 |
なんとあのリップルの2倍以上の処理速度となるようです。
この処理速度はクレジットカードの「VISA」にも匹敵する速度となりますので、どれだけすごいのは想像いただけるかと思います。
mifin
NEMを語るうえで外せない要素となります。

ミジン??いやなんですかそれは??
mijinは日本企業であるテックビューロ株式会社(Zaifの会社です)が提供しているプライベートブロックチェーンの製品となります。
公式HPではでの説明は以下となります。
mijinは、クラウド上や自社データセンター内に、企業内や企業間で利用可能なプライベート・ブロックチェーン環境を構築するためのソフトウェアです。既存のデータベースや勘定システムを置き換えて劇的にコストを削減すると同時に、改ざん不可能な高セキュリティ環境が構築できる他、実質的なゼロダウンタイム環境を実現します。「mijin」は「NEM」のコア開発者がテックビューロに合流して開発した、金融機関から電子マネー、認証システム、登記システム、ロジスティクスのトラッキングまで、幅広くご利用頂ける、「NEMプロトコル」を採用した汎用型のプライベートブロックチェーン製品です。
なぜmijinがNEMの好材料になるかというと、mijinは既に多くの企業に採用されています。
現状ではまだ検証段階で実用化をされているものが少ないですが、2018年はいよいよこちらを大々的に活用したシステムがでてくるかと考えられています。
そうなった時に、NEMに注目が集まることは必然で、プラットフォームとして認められる可能性が高いです。
ちなみに、カタパルトは当然mijinにも実装されます。まずはmijinに適用されるとのことです。
コミュニティ
私がNEMってすごいなーと感じているのはコミュニティの盛り上がり具合です。
有名なところで言うと、NEMでの支払いができるフリマイベント「nemket」が開催されたり
NEMで支払いできるバー「nembar」などが大きな話題となりました。
他の銘柄でもテレグラムやDiscordで大変コミュニティの強いものは多々ありますが、NEMのようにリアルイベントを催すような強いコミュニティがあるのは珍しいです。
当然これはNEMの普及・高騰に大きく関係してくると思っています。
まとめ
いかがだったでしょうか。NEMの大きな可能性を感じていただけたでしょうか。
プログラマーの方であれば、「何かつくってみよう!」と感じたはず。
これを機にあなたもNEM開発してみませんか?
有志でAPIマニュアルを和訳してくださっている方がいらっしゃいます。
興味ある方はのぞいてみてください⇒APIマニュアル和訳
また、NEMの購入は『Zaif』をおすすめします。Zaif開口がまだの方はこちらを参照ください。
それでは。
平等??どうやってこの平等とかを実現するの?