
直近1週間でエンジニアである僕が気になったテクノロジーニュースを勘所を踏まえてご紹介し、そこからトレンド考察をしていきます。
今週は、6本となります。考察のお題は「日本のフリマ市場から学べること」です。
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AWSが量子コンピューティング・サービス「Braket」を発表
AmazonのAWSに量子コンピュータのサービスが追加。
独自の量子コンピューティング・アルゴリズムを開発してAWSで実行をシミュレーションできる、に留めている。
実際のハードは別で用意する必要があるのでAWSとしてはそれほどコストはかけずに参入ということですね。
あいかわらずビジネスのやり方が上手いです。
2019年にメルカリ内で検索回数が急増した「トレンドワード」トップ10が発表
メルカリの報告なんですが、これは面白い結果。
スナック菓子のような食品も含まれることに驚き。
安全ですぐに届くのが前提になってる証拠。日本のフリマ市場はメルカリで完全に最適化された。
米国での成功も願う。
「メルカリハイ」の謎を解く――4人に1人が100円以下の利益でもフリマアプリに出品
自分の出品した商品が売れると、承認欲求になる。
これはわかる。普通にスムーズな取り引きをすれば、必ず相手から「ありがとうございました」みたいなメッセージを受け取れますからね。
この考えはなかったな、なるほど勉強になった。
1時間前の人口分布、10分ごとにドコモが提供 飲食店の需要や道路渋滞を予測
プライバシーを加味して以下の仕様とのこと。
・500m四方の範囲
・1時間前の人口分布を
・10分ごとに
10分毎に1時間前の情報というのは様々なシーンで活用できそう。ですが、やはりもっとリアルタイムにしたいところ。
いずれにしても興味のあるサービス。使いどころを検討したい。
ジェイ・ストームとSHOWROOM 資本業務提携。
これはSHOWROOMとしては大きな動き。
究極のコンテンツは詰まる所「ライブ生配信」になる。そのライブコンテンツで世界一のクォリティと思われる「ジャニーズ」で勝負する。
おそらくこの分野に限り、ハリウッドやディズニーには真似できない。もしジャニーズが世界にも刺さるのであれば、本当にSHOWROOMは世界を獲るかもしれない。
んで前田さんのことだから、世界に広がるプラットフォームになれたら、当然「どんな人でも」成り上がれる仕組みにするんだろうな。
スタートアップ出資、1億円以上で減税
これは最近の国の施策としては最高にいい内容。
これで大企業は節税対策でベンチャー投資を億単位でやってくる。
その中でドカンと伸びる事業がいくつか出てくるだけで国も潤うし、こういった施策をどんどんやってほしい。
今週のまとめと考察
今週はメルカリのニュースが気になったので、「日本のフリマ市場」について考察をしてみます。
メルカリトレンドワード2019
まずは2019年の急上昇ワードを見てみよう。メルカリ公式ページからの転載です。

ゲームが2本入っていますが、どちらも発売後に定期的なアップデートがされているもの。
スマブラなんて発売から1年経ちますが、いまだにアップデートを残している。
もう、リリースしたら終わりなソフトは売れない。いかに長期でアップデートされるか?が売れるソフトのカギになっていることがわかる。
そして、スナック類などの食品がラインナップに並ぶのは結構すごいこと。
日本の宅配インフラは世界でも類を見ないほど整っている。それがメルカリとのシナジーが生んだのは間違いない。
日本ではすっかりネットフリマは定着したと確認できる。流石にリアル店舗でのフリマはもう厳しいでしょう。
メルカリトレンドワード2019
これもメルカリ公式ページにあるものを転載する。

出品のワードマップですが、日本で何が需要があるのかまるわかり。
アイドルグループが強い。日本はオタク気質があるが、アイドルコンテンツはまだまだ金になることがわかる。
それと、「令和」というキーワードだが、これは令和に関連した商品というわけでなく、【令和記念セール】というようなワードがタイトルにあることによってカウントされている。
つまり、日本ではいまだに「閉店セール」「半額祭」などのお得感ワードが大好きということだ。
マーケティングの豆知識としてこれらは押さえておきたい。
フリマをSNSとして捉える日本人
日本でメルカリのようなネットフリマが受け入れられている理由として、なんと100円以下の利益でも出品する人が22%近くもいるのだ。
普通は、100円の利益なんて出品してやり取りするコスト、配送にかかる手間のコストを考えたらやらない。
「捨てるのがもったいない」「誰かの役に立つのがうれしい」
このような理由を挙げるが、僕は違うと思う。
「メルカリハイ」の記事にあった通り、SNSのような承認欲求を満たすからが最も大きいと予想する。
過半数が女性とのことだが、物のやり取り以外に人とのコミュニケーションがうれしいのだ。
「迅速な対応をしてくれてありがとう」
「値引きしてくれてありがとう」
「キレイな商品をありがとう」
人から感謝のフィードバックをもらう体験はある意味では中毒性がある。
これからは、人が気持ちよくなるフィードバックをいかに生み出せるか?はサービス設計のカギになると考えてます。
