
2020年いよいよ日本でもサービス開始される「5G」。
とにかく速いし革命的だよね!
という内容がメディアで言われています。
しかし、中にはこのような疑問を持つ人もいると思う。
っていゆかWi-Fiでやればいいんじゃいの?
今回はこちらの疑問について検討をしてみました。
目次
5GかWi-Fiか【通信スペックは?】

通信でとても大切な速度問題。
ここから比較をしていきましょう。
ダウンロード速度の比較
下りであるダウンロード速度はどうでしょうか。
動画を観たりなど多くの場合、
ダウンロード速度は重視されます。
5G:20Gbps(理論値)
IEEE802.11ac(Wi-Fi 5):6.9Gbps
IEEE 802.11ax(Wi-Fi 6):9.6Gbps
最新のWi-Fi 6では約10Gbpsとかなり速い!
ですが理論値ではありますが、5Gはその倍の速さ。
20Gbpsとか想像のつかない速さですね。
アップロード速度の比較
次は上りであるアップロード速度です。
端末からサーバーへの通信なので
オンラインゲームなどこちらの情報を
アップするソフトでは
とても重要になってきます。
一般的にはダウンロード速度より劣ります。
5G:10Gbps(理論値)
Wi-Fiでは速くとも100Mbps程度
ちょっとびっくりですが
5Gでは理論値ながら
なんと10Gbpsという数値!
ダウンロードに引き続きこちらでも圧勝。
レイテンシの比較
お次はレイテンシです。
レイテンシとは遅延のことです。
ここが短ければ短いほど
リアルタイム性が向上します。
5G:1ms(理論値)
Wi-Fi:速くても15ms程度
これも理論値ですが、
5Gが1msと超短いです。
1msは1/1000秒なので
人間の感覚ではほぼ遅延ゼロでしょう。
接続台数の比較
最後は接続台数も比較しましょう。
5Gは1つの基地局
Wi-Fiは1つのアクセスポイント
との比較とします。
5G:100万台/km2(理論値)
Wi-Fi:業務用アクセスポイント1つで400台程度
5Gの同時接続数はすごい。
大規模なイベントとかでも
楽勝にさばけそうです。
通信スペックでの結論
以上の結果から、通信スペックでの比較では
こちらの結論となりました。
通信スペックの比較
用途によってはWi-Fiでも実現可能だが
コストの問題がなければ5Gで実装した方が良い
コスト面での折り合いが付けば
5Gの性能を選択するべきでしょう。
5GかWi-Fiか【IoTの視点から】

通信といえばIoT(Internet Of Things)でしょう。
全ての機器に通信機能が搭載されるという意味です。
ここからの視点で考えてみます。
アップするデータ形式について
まず、吸い上げるデータについてですが
これからは高解像度画像(動画)が主流になるでしょう。
もちろん、様々なセンサのデータもありますが
画像によるAI判定はさらに活用されていきます。
特に解像度が上がるほど精度が上がるので
画像は間違いなく活用される機会が増える。
通信モジュールの採用
IoT機器には5Gのようなモバイルにするか
LANやWi-Fiなどの固定通信とするか
固定通信モジュール(LANやWifi)にすると
このような懸念があると僕は考える。
工事する必要
場所によって、固定通信が導入していないところも多い
すると・・
回線工事が必要になる可能性あり!
設置環境が限定
回線はあるけど、設置場所がどこになるかわからない(変わることもある)
すると・・
ケーブルの配線・Wifiアクセスポイント設置が
必要となる可能性あり!
設置技術者に依存
固定通信の環境は整っているが、接続設定は必ず必要
すると・・
設置する技術者が通信に詳しいとは限らない。
対応できる技術者が限定されてしまう!
IoT目線での結論
以上から固定通信では諸々の問題が生じる。
5G対応モジュールが少ないとか
コスト面も考慮する必要があるとか
そもそも5Gエリア外とか
検討する必要がありますが
将来を見据えると・・
IoTに関しては5Gで実装するべき!
という結論になるかと思います。
固定通信ではできない用途

最後にLANやWi-Fiのような固定通信が
苦手とするものを挙げておきます。
つまり、5Gのようなモバイルの
真骨頂の部分はここだ!ということです。
やっぱりモビリティ
まず必ず5Gのようなモバイルが
主役になる分野がある。
車、バイク、自転車、船のようなモバイル端末だ。
コネクテッド、自動運転なんてまさに。
まず間違いなく、ここでは活用されるでしょう。
リアルタイム性が医療に革命を
医療と言えば、遠隔診断がある。
ただこれはそれほど高速通信は必要がないと思う。
むしろ、オンライン共有さえできればいいと僕は思う。
それよりも、遠隔手術こそ5Gを必要とする。
低レイテンシによって、遅延がないと
精密な操作が求められる手術のようなことは
できないからだ。
ハード側の課題など障壁は多いですが
非常に可能性を感じる分野です。
VRライブも5Gの本命
音楽ライブやスポーツ観戦などの
エンタメでも大いに期待できる。
今でもマルチアングルを5Gによって
リアルタイムに観れるような取り組みをしている。
5Gのスペックを駆使すれば
VRでのマルチアングルも可能なはずです。
さらに家族や友達ともオンライン仮想世界で
繋がる事だってできます。
どこにいても同じ空間を体験できるのです。
工業利用にも光が
工場の自動化にも多大に効果を発揮します。
工場内を自動化しようとすると
やはり無線でのリアルタイム通信が不可欠です。
工場なので地方の山奥にある可能性も大きい。
そこでローカル5Gが活躍するでしょう。
これは、基地局がなくともその工場内だけで使える
5Gネットワークを組むことができるということです。
既に実験で使えれていますが
もしかするとこちらの用途の方が適しているのかも。
5Gを使うリスクについて

Wi-Fiと5Gを比較してきましたが
理論値では5Gはかなりポテンシャル高いのがわかります。
ただ、まだ日本ではサービスインもしていないので
念のため、5Gのリスクについても挙げておきます。
2020年3月時点のリスクとなります。
- 5Gが使えないエリアがある
- コストが不透明
- 5G対応モジュールが少ない
- (スマホなど)対応端末も少ない
そして、根本的なリスクについても。
個人情報の扱いがボトルネックになるかも。
これからどんどん5Gが普及していくと
本当に全てのデータがIoT機器から活用される。
そうなった時、プライバシー問題は必ず出てくる。
特に日本ではこの流れは必至でしょう。
まとめ
今回は5GとWi-Fiを比較してみました。
用途やコストによって、選択は変わります。
ですが、通信スペック・IoT利活用で考えると
やっぱり「5G」は理想的な通信です。
様々なビジネスを革新させる可能性がある
この技術については、理解を深めておきましょう。
