
新宿にある「VR ZONE SHINZUKU」ってご存知ですか?
最新のVRゲームが楽しめることで人気でしたが、2019年3月31日をもって営業を終了するそうです。(残念!)
ここで体験できるコンテンツを作っているバンダイナムコの「中の人」の話をたまたまあるイベントで聞くことができました。
その話がとてもおもしろかったので、今回はこちらをネタにしようと思います。
実際にVRコンテンツを作る際の3つのコツもありますので、ぜひご参考になれば幸いです。
目次
VRのビジネスとしての可能性
日本で家庭用ゲーム機が流行したのは、任天堂のゲームウォッチやファミリーコンピューターあたりだと思います。
それ以前ではインベーダーゲームやドンキーコングといったいわゆる筐体モノが普通でした。
僕は見たことはないですが、喫茶店などに筐体が置かれていて、みんながお金を入れて遊んでいたんですね。
そこから、インベーダーゲームやドンキーコングをパッケージ化することによってゲーム市場は爆発的に伸びました。
つまり、「筐体⇒ファミコンでパッケージ化」の流れが極めて小規模であったゲーム市場を超メジャー市場にしてしまったのです!
VRの市場もこの流れによって、ビッグ市場になり得るということです!
今の段階では、VR ZONEのようなアミューズメントパークでのみハイクオリティなVRを楽しめます。
しかしこれもやがては「筐体⇒〇〇〇でパッケージ化」されるということです。
今現在でもOculusやPlayStationVRなどが目立ってはいますが、爆発的な普及には至っていません。
もしVRにおける〇〇〇が誕生した場合、大きなビジネスチャンスが生まれる可能性は高くなります!
VRのなにがすごいか?
で、VRってなにがすごいの??
「中の人」が語る2つのことが本質的でおもしろかったので取り上げます。
コントローラが直感的
みなさんがお持ちの既存ゲームのコントローラを思い出してください。
おそらく「十字キー(最近ではスティック系)にボタン」を思い出されたはずです。
コントローラーって基本的にはあまり変わってきていません。しかもあの形って直感的に操作できる人っていないと思います。
それに比べて、VRコントローラーは手の動きを感知しています。
手の動きというのは、直感的に動かすものなので、実はこういった直感的に操作できるのは革命的と言えるのです。
始めて触った人が、すぐにプレイに没頭できる。ここがVRはすごいというご意見でした。
VRではコントローラーについてはあまり考えてこなかったですが、とても納得しました。
臨場感がだせる
VR ZONEに来たお客さんで共通することは、「VRを体験すると絶叫する」ということがあると言います。
普通のゲームをしていて、絶叫することってないですよね?それでは、VRではなぜ絶叫につながるのか?
それはコントロールまでの流れに違いがあるのです。
通常のゲームだと『目からの情報⇒考える⇒コントロール』です。例えば、ドッスンの動きを読んで、マリオを動かします。
これがVRだと 『目からの情報⇒本能的に筋肉が動きコントロール』となります。まるで自分ごとの様に感じられるので、考えている余裕がないんですね。
考えた結果でなく、本能で動く。だから、驚くし、リアルに感じてしまうし、それが恐怖という感情になるのです。
VRの本能的に動くロジックは現実世界に極めて似た構造となります。これがいわゆる『疑似体験』になります。
この臨場感は今までのコンテンツを凌駕する部分だと思います。
VRコンテンツのコツ
最後に、バンダイナムコさんのノウハウといいますか実際にVRコンテンツを作ってみて感じたコツを3つほど教えてもらいました。
実際にコンテンツを手掛けている人の意見は非常に貴重です!
細部にこだわる
VRだと「こうなるだろう」の一歩先として「こうだったのか」と思わせる。
例えば、『孫悟空のかめはめ波』をVR体験できる!というコンテンツがあります。
ここでユーザーの誰もが「手から光線がでるだろう」という想像はできます。よって、これだけでは大きな感動には繋がりません。
そこで、手から光線を出している最中は「地面が振動するから視界もかなりブレる」という様な仕様を入れたらどうでしょうか?
「かめはめ波を打つってこうなるのかー!!」と、実際にやってみないとわからないことまで表現することにより、感動や面白さに昇華するのです。
恐怖体験を事前に信じ込ませる
人の脳は前もって体験させると、現実体験として信じこむ。
どうゆうことかと言うと、わかりやすいコンテンツで『ハネチャリ』というコンテンツがあります。
これはタイトル通り飛ぶ自転車に乗って、あたかも空を飛ぶ疑似体験ができるものです。
ハネチャリでは、導入として「うまく飛べないと落ちることを体験させる」のです。
そうすることで上手く漕がないと落ちてしまう恐怖感がよりリアルに感じられるそうなのです。知っているから恐怖がある、という人間心理を上手く利用しているんですね。
これが効果絶大で、実際に漕ぎ出すことができずに、リタイアする人もたくさんいるのだそう(笑)
あえて女子ウケをねらう
バンダイナムコがアミューズメント施設を稼働してわかったのが、利用ユーザーに案外、若い女子が多いこと。
「中の人」いわく、女子にウケる要因として「わかりやすい」「叫ぶとか感情を爆発させるのに抵抗がない」があるのではないか?とのこと。
確かに男性は少し凝った内容を好むし、絶叫に多少の恥ずかしさを感じてしまうかもしれません。
なのであえて女子層をターゲットにするといいかもしれない、というお話でした。
これは実際に稼働している立場でないとわからない貴重な情報!こちらの動画を見ていただけるとすごく納得いきます(笑)
まとめ
VRの可能性はとっても高いですが、まずはゲームを中心としたエンターテーメントからでしょう。
ここで大きな市場に育ってもらって、さらに様々な分野に展開されていくのが王道かなぁと考えています。
VR開発者の皆様、ビッグビジネスチャンスを見逃さない様にしましょう!
こちらの記事にVRの可能性について詳しく書いてますので是非!👇