
世界中の飲食店が絶望的な状況に陥っている。
その中でも悲惨なのは居酒屋だ。
その理由は「その場でお酒を飲むこと」に最大の価値があるからだ。
言うまでもなく、ハンバーガーや牛丼屋での価値は「安くて美味しい食べ物」となる。
ここに決定的な違いがあると僕は考える。
目次
居酒屋はビジネスモデルチェンジしかない
テクノロジーでカバーできない居酒屋
後者は、テイクアウトやデリバリーという今まで実施してきたビジネスモデルへの経営チェンジは比較的容易だ。
しかも、スマホから簡単にアクセスできるしUberEatsなどの手段も確立されてきている。
つまり、テクノロジーを用いることで「安くて美味しい食べ物」を実店舗に来てもらわなくとも提供出来るのだ。
ところが、居酒屋ではそうはいかない。
「その場でお酒を飲むこと」はテクノロジーでは穴埋めできない。
おつまみなどを提供すれば良いではないか?と考えられるかもしれないが、居酒屋は基本的にはアルコールを割高で提供して利益を得るモデルなので、それだけでは到底埋められない。
Zoom飲みは居酒屋と飲食店を完全分断する
巷ではZoom飲みというリモートツールを利用した飲み会が流行している。
ここで飲み食いするものを考えてみよう。
つまみは少し贅沢に出前のピザやUberEatsで人気店の料理を頼むかもしれない。
しかし、お酒は絶対にスーパーなどで買うはずだ。
わざわざ割高の居酒屋でお酒を買うなんて絶対にしない。
これはつまり、居酒屋については経済的な支援だけではもうダメなのである。
だって、一時的に食いつないだとしても、テイクアウトやデリバリーへのシフトができないので結局はいつか潰れてしまう。
Withコロナ・アフターコロナでは、居酒屋は完全なるビジネスモデルのチェンジが必須となる。
じゃあ、どんなビジネスモデルがあるのか、を考えて行こう。
リアル店舗をVIPに振り切る

正当なやり方としては、VIPに振り切るやり方があるでしょう。
少人数グループのみ完全個室にして、高級料理のみを取り扱うということです。
安全であれば割高でも居酒屋で楽しく飲みたい人はたくさんいるはず。
飲み会=豪遊、という価値観になっていく世界では正攻法と考えられる。
しかし、これをやれるのはごく一部の店舗に限られるでしょう。
酒をバンドルしてデリバリー

リアル店舗はもう諦める、というのも正攻法と考えます。
デリバリー専門の居酒屋とする。
それには「その場でお酒を飲むこと」のお酒の価値を変換させるしかない。
どうするか?
おつまみとお酒をセット売りするのが考えられる。
このおつまみにはこの酒しか合わない!というような見せ方ですね。
これは実際には大変難しいと考えらますが、新しい価値と言ってもいいでしょう。
楽しい飲み会を価値提供する

料理とお酒を提供するビジネスモデルから身を引くのも考えなければならない。
オンライン飲み会といったイベントは完全に新しいものだ。
なので、課題も多いしもっと快適になるようなサービスは受け入れられるでしょう。
- みんなが楽しくなるような司会進行
- 楽しくなる話題を提供
- 楽しめるショーを配信
Zoom飲みだけでは楽しめない人は多い。ここは絶対チャンスだ。
オンライン合コン

オンラインで離れた人とコミュニケーションは確かに魅力的だ。
しかし、合コンのワクワク感はここでは得られない。
「異性と仲良くなったら、付き合えるかも・セックスできるかも」
これが裏側でないと人はワクワクしないからだ。
であれば、地域限定でオンライン合コンというのは需要があるだろう。
GPSやらどんな仕組みにするかは検討が必要だが、近くの異性との飲みは自粛中では刺激的である。
テクノロジーだけでなく、合コンを上手に盛り上げるノウハウも求められる。
常識は変わった
いくつかアイデアを出したけど、こう思う人は必ずいる。
「いや、そんなの成立するわけないじゃん」
ビフォーコロナではそうだったかもしれない、しかし「ルールが変わった」のだ。
最近は常識という言葉が通用しなくなってきているが、コロナによるルール強制変更は、それをさらに強めた。
テクノロジーとアイデア次第で、今の世の中で求められている新しい価値は誰でも世に出せる。
